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県、航空宇宙産業の人材育成強化 福大と連携し技術講習会

福島民報 8月25日(木)12時9分配信

 福島県は航空宇宙産業を担う人材育成を強化する。福島大の協力を得て航空機部品製造に使う機器の技術講習会を新たに開講し、県内企業の技術者が専門的技術を習得する機会を提供する。
 講習は福島大に委託し、県が費用を全額負担する。(1)3次元CADによる製図(2)航空機部品製造に多用される機械「5軸マシニングセンタ」による加工(3)金属3Dプリンタによる造形-の3部門を設け、ロボット工学の高橋隆行教授や教員らが指導する。
 製図は定員各10人の2コース、加工は定員各5人の3コース、造形は定員各2人の3コース。今月29日から10月にかけて実施する。航空宇宙産業に参入済みか、参入を目指す企業や団体でつくる県航空・宇宙産業技術研究会の会員を対象とし、新規の入会受講も可能。
 3部門のうち、5軸マシニングセンタはジルコニウムやチタンなどの難加工金属を削る機械で、強度を求められる航空機部品の加工に広く用いられる。自前で所有する企業や施設は県内に少なく、中小業者が操作方法を学ぶ機会は限られている。企業側の要望を踏まえ、機械を所有する福島大に県が協力を依頼した。
 県は今年度、航空宇宙関連産業を産業復興の重点分野に位置付けた。講習には地元業者の技術力を底上げし、部品供給の裾野を広げ、大手メーカーなどの誘致につなげる狙いがある。県企業立地課は「受講者の反応を踏まえ、来年度以降は内容を充実させる」としている。受講に関する問い合わせは県ハイテクプラザ 電話024(959)1741へ。

■セミナー開催や企業訪問も展開

 県によると、平成26年の県内の航空機関連出荷額は約1300億円(加工賃収入含む)で、前年比210億円増えた。国内外で機体や部品の更新需要が増えており、一層の市場拡大が見込めるという。一方、機体や部品メーカーとの取引には世界標準の品質管理規格JISQ9100の認証が求められる。県は技術講習に加え、認証制度の概要を学ぶセミナーや専門知識を持つコンサルタントによる企業訪問などを通し、参入意欲を高めるとしている。

福島民報社

最終更新:8月25日(木)12時41分

福島民報