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健康食化したブラジルの名物軽食やお菓子が注目

MEGABRASIL 8月25日(木)9時52分配信

甘いチョコ菓子「ブリガデイロ」のシュガーフリーに

ワールドカップ、オリンピック、と世界的な大イベントの開催で世界から注目を浴びるブラジル。日本でもブラジルの文化やライフスタイルなどを紹介する媒体が増えた。

ブラジル料理にも注目は集まっている。たとえば、ブラジル風鳥肉コロッケ「コシーニャ」や、チョコとコンデンスミルクを練って丸めたスイーツ「ブリガデイロ」。この2つはブラジルでとてもポピュラーなおやつで、現地では小腹がすいたときにすぐに手が伸びる身近なものだ。

ただ、コシーニャやブリガデイロは塩分・糖分が高く、高脂質・高カロリーのため、健康を気にする層のブラジル人は、伝統的なおやつの誘惑と健康管理の間で揺れているようだ。

グローボ系経済情報番組「ペケーナス・エンプレーザス・イ・グランヂス・ネゴーシオス」は、そんなブラジル人のジレンマを解消する救世主たちが現われ始めたことを伝えている。

同番組8月14日づけの放送で紹介されたのは「Coxinha Fit(コシーニャ・フィッチ)」と「Brigadeiro Fit(ブリガデイロ・フィッチ)」。太らなくて健康にいいとされる機能性食品で作られた、コシーニャ、ブリガデイロだ。

機能性食品は成人病予防に効果があるとして、現在ブラジルで消費者の高い関心を集めている。

コシーニャ・フィッチを考案し製造販売している起業家ペドロ・シモンさんはもともとレストランで働いていたが、今年1月、10万レアル(約320万円)を投資して機能性食品専門のフードトラックビジネスを始めた。

ペドロさんはコシーニャ・フィッチのレシピについてこう語る。

「レシピの核心は教えられないけど、材料では、中身にさつまいもペーストを、衣には炒った赤キヌアを使っています」(ペドロ・シモンさん)

ブラジル保健省によると、さつまいもは炭水化物の中でも血糖値が上がりにくく、食物繊維が多いため腹持ちがよく、エネルギー効率もよいとのことだ。

サンパウロ広告マーケティング専門学校(ESPM)のコンサルタント、ファビオ・マリアーノ・ボルジェスさん曰く、ここ数年の間に広がってきた機能性食品は単なる流行ではなく、すでに定着し、今後も大きな成長がみられる分野とのことだ。

そしてペドロさんのような起業家たちもそこに着目している。

「商品は単に健康にいいだけでなく、グルメな人に食べてもらえるものでなくてはなりません。商品開発の段階では何度も試作品を作り、やっと商品化にこぎつけました。商品ラインナップを決める時には、長く市民に愛されている身近なジャンルのものを選ぶことにしました」(ペドロさん)

ペドロさんのフードトラックは月額2万5000レアル(約80万円)売り上げている。フードトラックという形式はとっているものの、今ではあるフィットネスクラブの前にトラックを常設している。クラブに出入りする人だけでなく、クラブの前を通る人たちも顧客となった。

もう一つのおいしい機能性食品、ブリガデイロ・フィッチはグスターヴォ・ジョンソンさんの手によって開発された。彼が製造販売しているのは、瓶詰タイプのスプーンですくって食べるブリガデイロだ(ポチーニョとも呼ばれる)。

元シェフで起業家のグスターヴォさんは、シェフ時代に「健康が気になるけどデザートは食べたい」という女性客の声を多く耳にし、健康に良いスイーツを考えることにしたという。

グスターヴォさんのブリガデイロは、乳清たんぱく質が主原料。味付けにはカカオパウダーを使っているが、他には砂糖・脂肪分は一切入れていない。カカオは血圧を下げる効果があるとされるフラボノイドを多く含む機能性食品だ。

グスターヴォさんはこの事業に5万レアル(約160万円)を投資した。資金はスイーツ工房、販売用ウェブサイトとその他販売費用に投下した。メイン商品の瓶詰ブリガデイロ以外にも新しい味の瓶詰スイーツ、ブラウニーなど瓶詰以外の商品も開発し、販売を始めた。

ESPMのコンサルタント、ファビオさんは、この分野の起業家・投資家に必ず伝えることがあるという。

「この分野で成功を決めるのは、創造性です。創造性がなければたちまち埋もれてしまいます」(ファビオさん)

(文/余田庸子)

最終更新:8月25日(木)9時52分

MEGABRASIL