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SCANDAL「最強セトリ」で百花繚乱、結成10周年の日に初野外で祝音かき鳴らす/ライブレポート

MusicVoice 8/25(木) 10:00配信

 4人組ガールズバンドのSCANDALが結成10周年を迎えた8月21日に、大阪・泉大津フェニックスで結成10周年記念ライブ『SCANDAL 10th ANNIVERSARY FESTIVAL「2006―2016」』を開催した。4人が初めて顔を合わせた日を結成日とした。この日は、RINA(Dr.Vo)の誕生日でもあり、2つの記念日が重なった。野外でのワンマンライブは自身初。新旧の楽曲を織り交ぜた、メンバー自信の“最強セットリスト”で、アンコール含め全27曲を披露。“W記念日”をファンと共に祝し、泉大津の空をSCANDALカラーで彩らせた。

■10年分の最強セットリストを持ってきています

 これから始まる熱いライブを予兆させるかのような、夏のギラギラとした太陽が会場を照らす。広大な敷地には、彼女達の結成10周年を祝おうと日本全国からファンが集結。その先に、迫力のある巨大ステージセットがどしりと構え、これからこのステージで繰り広げられる“記念フェス”を心待ちに、ファンの高揚感は陽炎の様に熱く揺らめいていた。

 メルヘンチックなオープニングSEが会場に鳴り響くと、ファンの手拍子に迎えられ、HARUNA(Vo.Gt)、MAMI(Gt.Vo)、TOMOMI(Ba.Vo)、RINA(Dr.Vo)がステージに登場。“結成10周年記念フェス”は、メジャー11枚目シングルの表題曲「LOVE SURVIVE」で幕は開けた。

 オープニングに相応しいハードアッパーチューンで、アグレッシブに攻める。サビでのHARUNAとTOMOMIの歌の掛け合いもスリリングに決まり、序盤からアクセル全開でファンのテンションを上昇させていった。立て続けに、メジャー4枚目シングル「夢見るつばさ」のカップリング「BEAUTeen!!」へ。メンバー全員が、ヒートアップしたファンの盛り上がりに笑顔を浮かべた。

 「BEAUTeen!!」が終わると、RINAがクリスピーなリズムを叩き出す、そのなかでHARUNAは「今日は私たちの10回目の誕生日にようこそ! そして、RINAの誕生日でもあります。今日、誕生日の人いるんじゃない?」と投げかけ「Happy Birthday」を披露。ファンとのコールアンドレスポンスで一体感を高めた。

 そして、初期のキラーチューン「プレイボーイ」。オーディエンスとの<Aha Aha Aha Aha Aha>のシンガロング、そして、<どうしましょー!!>のコールもバッチリ決めた。更に、HARUNAからMAMIへバトンを繋ぐようにギターソロを展開。このソロのコントラストも楽曲にスパイスを加えた。

 続けて、今の季節にピッタリなナンバー「太陽スキャンダラス」へなだれ込む。ステージ前方からスプラッシュエリアと呼ばれる客席エリアに放水、ヒートアップしていたファンに“恵みの雨”ならぬシャワーが降り注ぐ。夏ならではの演出に体温は下げても、オーディエンスのテンションは上昇。

 ここでHARUNAは改めて会場を見渡し「みんなこんなに集まってくれたの~!?」と感慨深く語った。そして、「10年分の最強セットリストを持ってきています。最高の1日にしていくよ! 思い切り良い思い出作っていきましょう!!」と投げかけ、「夜明けの流星群」、そして、サイケデリックなギターサウンドにタイトなリズムが心地良い、インディーズ時代の楽曲「恋模様」、メジャー5枚目のアルバム『STANDARD』から「打ち上げ花火」とビートの効いたメロディアスなナンバーで聴かせていく。

 オーディエンスから掲げられた数多くのタオルを見たHARUNAは「超キレイ~!」と目を輝かせたところで、メジャーデビュー曲「DOLL」へ。イントロのエッジの効いたMAMIのギターサウンドが高揚感を煽っていく。会場がタオルで埋め尽くされる圧巻の光景が見られた。それに応えるように、フロント3人のステップがリズミカルに楽曲を彩る、デビュー初期のナンバー「少女S」で更に加速度を上げていく。彼女たちと一緒に成長してきた曲たちも、このライブでまた新たな表情を魅せた。

 そして、畳み掛けるようにアッパーチューン「瞬間センチメンタル」に突入。HARUNAの「歌って~!」の掛け声から会場全体で大合唱に。泉大津フェニックスがオーディエンスの歌声に包まれた。

■この景色を目に焼き付けたて帰りたい

 ここでHARUNAが「涼しげな曲をやりたいと思います」と「スイッチ」を披露。レイドバックしたサウンドが、浜風に乗って会場全体に届けられていくようだった。そして、HARUNAが作詞を担当した「会いたい」。切ない歌詞を噛み締めながら歌うHARUNA。遠くを見つめながら歌う彼女の姿が印象的だった。

 そして、彼女はMCで「改めて景色がとっても良いです。実は、野外でワンマンをするの初めて。この景色を目に焼き付けて帰りたいと思います。今日この場所で、みんなと一緒に歌いたいと思って持ってきた曲です」と語り、HARUNAがアコギを抱え、弾き語りで「さよならMy Friend」を披露した。

 そのギターサウンドに合わせ<La La La...>とオーディエンスのシンガロングが優しく響き渡った。途中からRINAのシェイカーとタンバリン、そして、バスドラムの3点が加わり、その後、MAMIとTOMOMIのギターとベース、そして、RINAもパーカッションサウンドからドラムサウンドに切り替え、楽曲に彩りを添えていった。優しく切ない歌詞とメロディの世界観を、抑揚ある演奏とアレンジで後押ししていく。オーディエンスも情緒あふれる楽曲に聴き入っていた。

 アコースティックとエレクトリックの融合が心地良いグルーヴィーなナンバー「Sisters」。サビでのUh~Ahコーラスが広がりを与え、TOMOMIのベースが気持ち良くうねる。演奏後のMCではRINAが、「色々演奏してみると10年経ったんだなと感じました」と10年を振り返った。そして、10年前の8月21日、4人が出会った時の話題に。結成前、先輩であるHARUNAに、RINAが実はビビっていたことなど、当時のことを思い出し、感慨に浸った。そして、HARUNAは「ストリートライブをやっていた時は人がいなかった。でも、今日はこんなに集まってくれて嬉しい」と10年前と今を比較し、この状況を喜んだ。

 今年の3月にリリースされた『YELLOW』から「LOVE ME DO」を披露。RINAのカウベルとHARUNAのこの楽曲での挑戦のひとつだったファルセット(裏声)が伸びやかに響き渡る。さらに「Stamp!」と、夏の野外に似合う乾いたサウンドでライブを彩っていった。

 そして、7月にリリースされたばかりの「テイクミーアウト」を披露。フェスで作りたい景色があって制作されたというこの曲は、祭囃子やサンバを組み合わせたリズムに乗って、どこか切ない歌詞とメロディを奏でるという、SCANDALの楽曲の幅の広さを見せる対比を織り交ぜた攻めのナンバー。HARUNAとMAMIが向き合いながら、メランコリックなギターを奏でると、アグレッシブなリズムに乗って、お祭り騒ぎのようなテンションの中、ファンも踊り、大いに盛り上がった。

 MAMIが「次の曲、歌ってもいいですか?」と投げかけ、MAMIがメインボーカルをとる「声」へ。歌い終わった後のMAMIの笑顔は夕日に照らされ、輝いていた。陽も傾き、ライティングが際立ってきたところへ「会わないつもりの、元気でね」を演奏。リズム隊のドライブ感も更に増し、綺麗に揃ったオーディエンスの手拍子も相まり、ライブならではの一体感を演出した。

 そして、裏打ちを強調したリズムに否応なしに体が自然と動いてしまう「EVERYBODY SAY YEAH!」、そして、RINAが過去のインタビューで「自分達の想像を超えた曲」と話した、西海岸の風を感じられる爽快なロックナンバー「Your song」を立て続けに贈った。

 HARUNAが「声をもっと聞かせて」とファンを煽り、この日、一番の大合唱が起き、会場のボルテージは最高潮に達した。間髪入れずに「Image」へ突入。<目を開ければ 新しい僕がいる 今からなんだって描いていける>という歌詞のようにSCANDALの成長を暗示させるアグレッシブな楽曲で本編を終了した。

■SCANDALはまだまだ続きます

 アンコールでは衣装をチェンジしたメンバーが登場し、「Rock’n Roll」を披露。ここでMCを挟み、HARUNAが「インディーズの時、ストリートライブをやっていた時のことを考えると、何だかこの光景が夢みたい。でも夢ではなくて現実で、こんなに素晴らしい景色を作ってくれたみんな、そして、今日このステージに関わってくれたスタッフすべてにの人々に感謝します」と改めて感謝の気持ちを述べた。さらに、来年おこなわれる47都道府県ツアーと、ファン投票によるベストアルバムのリリースも発表され、ファンからも歓声が上がった。

 HARUNAは「8月21日が過ぎるたびに、また1年4人でやってこれたなとか、次の1年はどんなことをやろうかなと毎年ワクワクしてました。10周年を迎えた今も同じ気持ちです」と、この10年間変わらぬモチベーションで活動出来たことを語り、更に「一番嬉しいのは、この4人で10周年を迎えられたことかな。自分で言うのも恥ずかしんだけど、この4人で続けてこれたのは奇跡に近いなと思う。でも、この4人だったら何処へだって行ける気がします。これからも『また明日ね』と言い合いながら、出来るだけ永く自分たちを信じて、歩き続けていきたいなと思います」と決意を新たにした。

 そして、10年前、4人が出会った夏を思い出して書いた曲「8月」を披露。この10年を振り返りながら思い思いに音を奏でる4人の姿が、オレンジ色のライトに照らされ美しくステージ上で輝いていた。その想いがこもった1曲にオーディエンスも静かに耳を傾けていた。最後はキラーチューン「SCANDAL BABY」を演奏。インタビューで、TOMOMIが「SCANDALの国歌とも言える、なくてはならない大切な楽曲」だと語っていたナンバーでバンドとしての演奏を終了した。

 4人が楽器を置き、ステージ前方に集合。挨拶をするのかと思いきや、「メンバー紹介をします」とHARUNA。その言葉に導かれるように「SCANDAL IN THE HOUSE」のオケが流れ、ダンサブルな楽曲に乗ってメンバーひとり一人をフィーチャーしていく。ファンもノリノリで最後の最後まで「SCA FES」を盛り上げライブは大団円を迎えた。

 最後にメンバー各々が感謝を伝えた。RINAは「すごく素敵な記念日になりました。25歳も頑張ります」と決意を新たにし、MAMIは「めちゃくちゃ最高でした。超楽しかった! 10周年みんなと迎えられてめちゃくちゃ幸せです」と感謝と喜びを告げた。

 そして、TOMOMIは「人生で10年間何か一つのことを続けたのは始めてなんです。今日はSCANDALにとっても特別な日だし、私にとっても人生の大事な日になりました。10年経って一番大きな空間でライブをやれているということがすごく嬉しいです。あっという間に10周年が来てしまったから、あっという間に20周年も来てしまうかもしれない。30周年、40周年と(SCANDALが)続いたらみんな(ライブに)来てよ」と人生のターニングポイントとなったことを話し、最後にHARUNAが「SCANDALは、まだまだ続きます」と前途洋々な言葉で締めくくった。

 BGMに「SCANDAL BABY」が流れる中、メンバーは深く長いお辞儀をし、ファンに感謝を伝えた。空には盛大に打ち上げ花火も上がり、結成10周年記念ライブ『SCANDAL 10th ANNIVERSARY FESTIVAL「2006―2016」』の幕は閉じた。

 バンド初の野外ワンマンライブは、この10年間の全てをぶつけてきたような爽快な“フェス”であった。過去を振り返りつつも、未来に向けて歩み出した4人。「SCANDALは、まだまだ続きます」と話したHARUNAの言葉からも、これからもバンドは更に進化し、違った表情を我々に魅せてくれることが期待できる。SCANDALはこの先も止まることなく、アグレッシブに挑戦し続けていく。(取材・村上順一)

■セットリスト 

SCANDAL 10th ANNIVERSARY FESTIVAL「2006-2016」

8月21日 泉大津フェニックス

01.LOVE SURVIVE
02.BEAUTeen!! 
03.Happy Birthday
04.プレイボーイ 
05.太陽スキャンダラス
06.夜明けの流星群
07.恋模様
08.打ち上げ花火
09.DOLL 
10.少女S
11.瞬間センチメンタル
12.スイッチ
13.会いたい
14.さよならMy Friend
15.Sisters
16.LOVE ME DO
17.Stamp!
18.テイクミーアウト
19.声
20.会わないつもりの、元気でね
21.EVERYBODY SAY YEAH!
22.Your song
23.Image

アンコール

EN1.Rock'n Roll
EN2.8月
EN3.SCANDAL BABY
EN4.SCANDAL IN THE HOUSE

最終更新:8/25(木) 10:16

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