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五輪不毛の南米大陸=リオ五輪が変化のきっかけになるか?

ニッケイ新聞 8/25(木) 1:34配信

21日に閉幕したリオ五輪で、開催国ブラジルは金7、銀6、銅6と、同国の歴史上、最高のメダル獲得数を記録した。それを巡り、「よくやった」と言う人と「開催国なのに20個にも達しないのでは少ない」と言う人は、国の内外を問わずにいる。だが、これまでの南米における「五輪不人気」の状況を考えると、この数はやはりかなりの成功と言える。

 というのは、これまでの五輪における南米勢のメダル獲得数は、蚊帳の外もいいところだったからだ。

 以下に、南米主要10カ国のこれまでの五輪のメダル獲得数を示すことにしよう。

 コロンビア:大会は記録的な成功で金3、銀2、銅3。初の金メダルは2000年のシドニー大会。
 ベネズエラ:今大会は銀1のみ。過去の金獲得は2回だけ。
 ペルー:金は1948年に1度だけ。1992年以降、メダルなし。
 エクアドル:金は1996年に1度だけ。2008年以降、メダルなし。
 ボリビア:メダル獲得経験一切なし
 パラグアイ:2004年に1度、銀を獲得したのみ。
 ウルグアイ:金メダルは1928年に1度だけ。2000年以降、メダルなし。
 チリ:金は2004年に2個取ったのみ。2008年以降、メダルなし。
 アルゼンチン:先進国だった20~40年代は金メダルは平均3個ペースだったが、1956~2000年まで金ゼロ。近年は金2個ペースで、今年は金3、銀1。

 ブラジルの場合は、1970年代までは金ゼロも珍しくなかったが、80年代から増え始め、96年のアトランタ五輪からは6大会連続で獲得総数が10以上となった。

 特に最近の3大会は、16、17、19個で推移している。他の南米諸国でメダル数が2ケタに乗ったことのある国は一つもない。それを考えると、ブラジルのメダル数が南米で群を抜いて多いのがわかるはずだ。

 サッカーのワールドカップでは強い印象のある南米だが、五輪では、「参加することにしか異議がない国」がほとんどだったのだ。

 それに引き換え、日本はといえば、1964年の東京五輪からさかのぼること約30年の1932年のロサンゼルス大会の時点で、メダル獲得数は既に18個。東京五輪以降で日本のメダル数が今回のブラジルの19個を下回った大会も88年ソウル、96年アトランタ、2000年シドニーの3大会しかない。それに比べると、その数はまだちっぽけなものでしかないかもしれない。

 だが、今回のリオ五輪が契機になって、ブラジルはもちろん、他の南米国で五輪への関心が高まる可能性が生まれると見ることは出来ないだろうか。日本の強さが東京五輪以降に安定したことが中国や韓国の五輪熱を刺激し、いずれもメダル獲得数上位国になったようなことが南米でも起きないか。

 実際、コロンビアやアルゼンチンは例年以上にメダル数が増えている。
 また、日本は1998年にはじめてサッカーのワールドカップに参加したが、南米諸国はその60年前の1930年代に既に、W杯の上位を占める強豪国だった。そうした歴史の長さの違いを考えると、五輪での強さの差を縮めるということが決して容易ではないこともわかるだろう。

最終更新:8/25(木) 1:34

ニッケイ新聞

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