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米国ルイジアナ州の洪水、史上最悪レベルの理由

ギズモード・ジャパン 8月25日(木)20時40分配信

世界の熱波や山火事ともつながってる。

8月12日から米国南部のルイジアナ州のバトン・ルージュからリビングストンにかけた地域が豪雨に見舞われ、記録的な洪水が発生しました。

今回の大雨は、1週間以上かけて発生してきました。高い海水温と記録的な高湿度にあおられた熱帯性低気圧のかたまりが、ゆっくり移動したためです。これらの要因はみんな気候変動と関係していて、たった1日でものすごい量の雨が降ったり、破壊的な洪水が起きたりするケースが増えたのもみんなそのせいなんです。

高い温度と湿度

気候変動のことはまた後で詳しく書きますが、まず基本的なことを確認します。今は夏のまっただ中で、米国の南、メキシコ湾が高温になっています。8月中旬のメキシコ湾東部の海水面の温度は記録上最高の摂氏32度もあり、平年より3度近く高かったんです。記事トップの画像は大西洋の海水温を表したものですが、画像左側の真ん中、米国の南側のメキシコ湾あたりが特に濃いオレンジになっているのがわかります。

水は熱で蒸発します。水蒸気が凝結する温度(露点)は日々変化しているのですが、今は海水温前後を推移していて、だから水がどんどん大気に流れ込んでいます。Weather Undergroundの気象学者、Jeff Mastersさんによれば、8月中旬のメキシコ湾岸沿いの可降水量(地表からジェット気流までの大気中にある水の量)は史上最高レベルだったそうです。別の気象学者のEric Holthausさんは、バトンルージュの東にあたるニューオーリンズ上空の観測気球が過去最高に近い湿度を記録したと言っています。

温度も湿度も高ければ、大量の雨を含んだ嵐が発生するのに最適な環境になります。でもEarth Networksの主任気象学者、Mark Hoekzemaさんが米Gizmodoに語ったところによると、現在の状態は「きわめて異常なパターンというわけではない」そうです。「1年のこの時期、熱帯性の東風によってカリブ海全域を吹く熱帯波が生まれ、それが北向きになって米国沿岸に流れていくのです」とのこと。

Hoekzemaさんは、こうした低気圧が米国南東端のフロリダ州を越えてメキシコ湾に入り込み、閉じ込められたのだといいます。「複数の嵐が湾岸地域に停滞したんです」とHoekzemaさん。「動きが非常に遅いと、大量の雨が降る可能性があります。」下のツイートにあるGIFで、嵐の停滞ぶりがわかると思います。

ツイートはこちら:https://twitter.com/anthonywx/status/764463732831510529?ref_src=twsrc%5Etfw

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最終更新:8月25日(木)20時40分

ギズモード・ジャパン