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トップシードの齋藤惠佑(伊奈町立南)が優勝 [全中テニス]

THE TENNIS DAILY 8月25日(木)10時31分配信

 第43回全国中学生テニス選手権大会(8月19、20日団体戦、21~24日個人戦/岩瀬スポーツ公園テニスコート:砂入人工芝コート28面)の最終日は、男女シングルス決勝と男女ダブルスの決勝が行われた。

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 男子シングルスは、第1シードの齋藤惠佑(伊奈町立南)が第2シードの横田大夢(行田市立忍)を7-5 6-4で退けて初優勝。男子ダブルスは第1シードの飯村大也/佐々野正望(柏市立田中)がノーシードの河上雄大/鹿川夏生(東京大学教育学部附属中等教育)を7-6(1) 6-3で破り、単複ともに第1シードが日本一に輝いた。

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 全中優勝を目指す齋藤と横田には最初、硬さが見られた。先に第3ゲームを横田がブレークするが、続くゲームで齋藤が奪い返し、2-2から3-3、4-4と互いに試合の流れをつかみきれない。両者は決勝戦の雰囲気と緊張からラケットが振りきれず、第10ゲームまでお互いがサービスゲームを2度ずつ落とす試合展開となった。

 5-5のあとの第11ゲームで流れが齋藤に傾いた。ラブゲームでサービスキープしたことでリズムができた齋藤は、次のゲームで「気合いを入れて一気に攻めた」。レフティーの齋藤が放つトップスピンのフォアハンドは強力で、その言葉の通り一気にブレークに成功、第1セットを7-5で奪った。

 第2セットも試合は拮抗し、またも先にチャンスをつかんだのは横田だった。4-4の第9ゲームで、齋藤のサービスを15-40として2度のブレークチャンスをつかんで優位に立つ。しかし、そこから齋藤の粘りに押し返されて好機を逃してしまった。

 両者はこれまでに何度も対戦し、相手の弱点は熟知している。以前の齋藤であれば、気持ちの部分でゲームを落とすところが見られたというが、「今日の(齋藤)惠佑は崩れなかったし、とにかくしぶとかった…」と横田は試合後、振り返った。

 ブレークチャンスを逃して落胆する横田に対して、齋藤はラストスパートをかけた。第1セットと同様に、続くリターンゲームでは浅くなった横田のショットを前に入って叩き、しっかりブレークして6-4で勝利した。最後のポイントは、強化に取り組んでいるというフォアハンドのクロスで横田の動きの逆をついて決めた。

「僅差の試合で緊張もしたし、きつい試合だった。でも気持ちを強く持って戦えて、今はすごくうれしい」と優勝の味を噛み締めた齋藤。ほかの選手よりも実力は頭一つ抜けた存在で、ボールの質、打球音はプロ顔負けだ。大会序盤では少しの「気持ちの弱さ」は見られたが、それでも今大会は第1シードとして、そのプレッシャーに打ち勝っての優勝。「気持ちが強くなってきた」と本人も確かな手応えを感じる勝利だった。

 惜しくも準優勝に終わった横田は、力みのないフォアハンドと片手打ちバックハンドに加え、スライスやドロップショットなども使って相手を前後左右に揺さぶるテニスを見せた。それは憧れのロジャー・フェデラー(スイス)とも重なるプレーぶり。結果自体は悔しいと言うが、「正直、決勝までいけると思っていなかった」とも言い、手ごたえも感じている。8ゲームマッチの1回戦から「気を緩めると相手に食われる」と、大会序盤から一つひとつのプレーに集中したことが全国大会の準優勝に結びついた。

 男子ダブルス決勝は、第1シードの飯村/佐々野が千葉県大会、関東大会、そして全国大会とすべてに勝利して貫録の全国制覇を達成した。決勝で対戦した河上/鹿川とは関東同士であるものの、対戦は初めて。序盤は探り合いの試合展開となり、第1セットはタイブレークとなったが、そこでリズムを手にした飯村/佐々野が、一気に7-1と差をつけてセットを奪うと、その後も、河上と鹿川を突き放し、第2セットも6-3で勝利した。

「(決勝は)自分たちの武器でもあるストロークとポーチの形が貫けて勝てた。優勝できてホッとしている」と飯村。佐々野は「(観戦に来ている)父親が今日、誕生日なので、優勝のプレゼントができた」と喜びの表情を見せた。

 優勝を目前に逃した河上/鹿川は「最後の最後で負けると、やはり悔しさのほうが大きい」と肩を落とした。

(テニスマガジン/編集部◎中野恵太)

最終更新:8月25日(木)10時31分

THE TENNIS DAILY