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<河川敷16歳遺体>エスカレートしたのか…友人ら少年逮捕にも驚き

埼玉新聞 8月25日(木)22時49分配信

 埼玉県東松山市下唐子の都幾川河川敷で吉見町中曽根の井上翼さん(16)の遺体が発見された事件。事件前に井上さんと接触があった少年(16)の逮捕の報を受け、井上さんの友人は「翼に帰ってきてほしい」「どうして翼が…」とやるせない気持ちを吐露した。逮捕されたとみられる少年の知人は「面白くていいやつだったのに」と驚きを隠せない様子だった。

 「ビンタして目を覚まさせてやりたかった」。25日、数人で井上さんに会いに行ったという友人(17)は肩を落とす。頭には包帯が巻かれ、変わり果てた様子だったという。友人は「やられ方が悔しい。何も声を掛けられず、触れることもできなかった。もう一回、翼とカラオケに行きたい」。

 逮捕されたとみられる少年を知る井上さんの友人たちは、「信じられない」と複雑な表情を浮かべた。友人によると、井上さんは少年と今月16日ごろに知り合ったばかり。友人の元には22日午後10時50分ごろ、少年から「つばさと連絡取れなくてイライラしている」「家帰ったらすぐ連絡するって云ったっきり連絡来ない」とメッセージが送られたという。

 井上さんと親しい仲だったという友人(16)は、井上さんを交えて少年と遊んだことがあるという。「翼は人が良いからなめられていた。よく(少年に)殴られていたが、翼は笑いながら『やめろよ』と言うだけだった」。

 井上さんは、少年が所属するグループの別の少年に、タバコを押し付けられることもあったという。目撃した17歳の友人は「翼は嫌がっていたけど、『根性を試す』と言われて断れなかったんだと思う」と振り返る。

 少年については人柄を「けんかっ早いやつではなかった。手を出す友人の間に入って止めに入っていた。面白くていいやつだったのに信じたくない」と語る。

 一方、友人らは少年について「かっとなると調子に乗ることもあった」「殴られた子もいた」と別の一面を打ち明け、「エスカレートしてしまったのかもしれない。度が過ぎている」と唇をかんだ。

 井上さんの10代の別の友人男性によると、井上さんは7月ごろから県内のアパートに住んでいた。21日午後1時40分ごろ、男性の元に知らない番号から電話がかかってきて、かけ直すと井上さんが出た。「翼は『22日にはアパートに帰る』と言っていた。その後、連絡が全くつながらなくなった。いつも何かあると助けを求めてくるのになんで何も言ってくれなかったのか…。逃げられない状況だったのかな。こんなことになって悔しい」と声を落とした。

最終更新:8月26日(金)23時47分

埼玉新聞