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MHIヴェスタス:欧州の洋上風力市場に引き続き注力

Bloomberg 8月24日(水)23時50分配信

三菱重工業とデンマークのヴェスタス・ウインド・システムズが共同で出資する洋上風力発電設備会社MHIヴェスタス・オフショア・ウインドは、米国など成長が期待される市場の動向を見極めつつ、引き続き欧州市場を軸に事業を展開する方針だ。

デンマーク に本社を置くMHIヴェスタスの加藤仁共同最高経営責任者がブルームバーグのインタビューで明らかにした。同社は2014年4月の発足後、累計で1.6ギガワット(160万キロワット)規模の洋上風力発電設備を受注。このほか計800メガワット相当の条件付き受注や優先交渉権などを獲得しているという。

「MHIヴェスタスの主要マーケットはヨーロッパ、これは変わらない」とし、その中でもこれまでに受注実績がある英国、ドイツ、ベルギー、デンマークに加え、19年までに毎年700メガワット規模の事業の入札を実施する計画があるオランダに注目していると語った。また、台湾と米国も有望とみており、両国の洋上風力関連政策の動きを注視している状況だという。

ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(BNEF)によると、欧州勢が強い中国市場では今後洋上風力発電設備の設置が増加する見込み。BNEFが2月に発表したリポートによると、同国は20年に、世界全体の洋上風力新規導入量の約半分に相当する5.2ギガワットの設備を導入する予定だ。

加藤氏は、同社には十分な経営資源がないことから現時点では中国市場に参入する予定はないという。また日本国内については「日本のマーケット自体に政策的に安定した目標がない」とし、売り上げの目標などを立てるのは困難だと語った。経済産業省が15年7月に発表した資料によると、国内では30年までに820メガワットの洋上発電設備が導入される見込みとなっている。

9割以上が欧州に

世界風力会議のリポートによると、15年末時点で世界の洋上風力発電設備能力の9割以上を欧州が占めている。欧州市場の最大手は独シーメンスでシェア63.5%。第2位がMHIヴェスタスでシェアは18.5%となっている。

加藤氏は、シーメンスとMHIヴェスタスの「2社でリードしているのでポジションをキープしながらやっていきたい」と語る。MHIヴェスタスは創立から2年程度しかたっていないことから、「まずはポジションをきっちり確保し地固めをする」との方針を示した。

Chisaki Watanabe

最終更新:8月24日(水)23時50分

Bloomberg