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日銀の次の大いなる実験、それは「ヘリコプターマネー」-モビアス氏

Bloomberg 8月25日(木)7時37分配信

米金融当局が利上げへの慎重姿勢を示す。円が1ドル=90円に上昇する。日本銀行の黒田東彦総裁は行動を決意する。こうして、来月にも「ヘリコプターマネー」が日本にやってくる。テンプ ルトン・エマージング・マーケッツ・グループのマーク・モビアス執行会長がこのように予言した。

ベテラン投資家のモビアス氏(80)は今週、東京都内でインタビューに応じ、経済成長の弱さに対する世界の中央銀行の対応策について自身の見通しを語った。伝統的な金融緩和策は消費や借り入れを促す代わりに人々を貯蓄に駆り立てたと同氏は指摘。これに円高が加わり、黒田総裁はこれまで繰り返し否定してきた政策に踏み込むことを余儀なくされるとの見方を示した。

日銀は「手元にどんな弾薬が残っているだろうかと真剣に考え始めている。最初に浮かぶのは、ヘリコプターマネーを使おう、消費者の手に直接現金を送り込もう、という考えだろう」とモビアス氏は話した。「それが日銀の次の一手になると思う」と述べた。

世界の金融危機以降、中銀当局者らは8年間にわたって経済をマネーで溢れさせてきた。株式など資産の価格は上昇したが、世界の経済成長テコ入れには苦戦。日銀のマイナス金利の試みは円急騰と株価下落を招き、銀行の利益を縮小させた。

非伝統的な金融政策の中の最後の手段とも言えるヘリコプターマネーには、幾つかの形式があり得る。最も単純な方式は紙幣を印刷して国民に配るというものだ。これが消費に回ることを期待し、それを促す措置も取るかもしれない。財政支出を直接支える形、つまりそれによって企業に資金が流れるようにするやり方もある。

アジアを含め世界の新興市場と貿易関係が深い日本の経済を注視しているモビアス氏は、ヘリコプターマネー政策の副作用への懸念が政策失敗の原因になると考える。「当局はヘリコプターマネーを採用する場合、極めて慎重に、後ろ向きな姿勢で進めていくだろう。そしてもちろん、慎重にやったのでは望んだ効果は得られない」と同氏は指摘した。「当局は恐らく、円が1ドル90円になるまでは行動しないだろう」とも述べた。

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最終更新:8月25日(木)7時37分

Bloomberg

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