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前園氏が新天地で再始動する欧州組の今後を占う

東スポWeb 8月26日(金)10時1分配信

【前園真聖「ゾノの焦点」】新天地で再始動する欧州組は成り上がれるのか――。欧州サッカー主要各国リーグは2016―17年シーズンが始まり、各地でプレーする日本代表イレブンも活躍中だ。元日本代表MF前園真聖氏(42=本紙評論家)が欧州組の動向を徹底分析した後編では、ドイツからスペインのセビリアに移籍したMF清武弘嗣(26)をはじめ、新クラブで再スタートする選手たちの今後を占った。

【MF清武弘嗣(26=セビリア)】開幕戦では1ゴール1アシストと結果を出し、素晴らしいスタートになりました。昨季の欧州チャンピオンズリーグで優勝したレアル・マドリード(スペイン)と対戦した欧州スーパーカップでもスタメンに名を連ねたように、ポジション争いを制し、まずは定位置を確保したと言えるでしょう。

 セビリアは欧州リーグを3連覇中で、各国代表選手が集まる強豪クラブです。そこで先発できているのはチームから信頼されている証拠。試合を見る限り、中盤のポジションならトップ下も含めて、どこでもできると思います。早くもスペインサッカーになじんでいるので、今季は大きな飛躍を成し遂げるかもしれません。

 特に清武の技術力はテクニシャンの多いスペインリーグでも際立っています。プレーも正確でミスも少ない。周囲との連係もうまく構築できているので、安定したパフォーマンスが期待できます。しかも加入1年目ながらCKキッカーを任されているのは、高く評価されているからこそです。

 このままシーズンを通してフルに戦えれば、レベルアップは間違いありません。これまで日本代表ではFW本田圭佑(30=ACミラン)やMF香川真司(27=ドルトムント)のサブ的な起用が多く、レギュラーと言える立場ではありませんでした。しかし近い将来、代表でも2人を追い抜いて定位置を確保する日が来るはずです。

 そのために、キッカーとしての能力をさらに磨いてほしい。日本代表はセットプレーの際、左利きの本田がメーンキッカーを務めていますが、右利きで精度の高いキックを蹴れる選手がいません。清武は有力な候補だと思うので、セビリアでFKキッカーとしての存在感を示し、日本代表につなげてもらいたいです。

【FW浅野拓磨(21=所属未定)】予想通りにイングランドの名門アーセナルでプレーすることはかないませんでした。今季はフランスかドイツのクラブに貸し出されるとのこと。彼は日本人選手が多数活動しているドイツの方が合っているような気もしますが、いずれにしても、この先の見通しは厳しいです。

 浅野が出場したリオ五輪中にも指摘したように、武器であるスピードだけでは欧州で通用しません。もっと速い選手はたくさんいるので、ゴールを奪うために貪欲な姿勢だったり、周りの選手を生かすような動きも必要です。また前線から献身的な守備をしたり、味方からパスを引き出すためのポジショニングを考えないといけません。特に位置取りはスピードを生かすためにも工夫が必要になります。

 欧州で出場機会がなければ、日本代表にも選ばれません。この試練を乗り越えて、大きく飛躍してほしいです。

【MF小林祐希(24=ヘーレンフェイン)】今夏に移籍したオランダは「ステップアップリーグ」と呼ばれており、海外初挑戦となる小林には適した舞台ではないでしょうか。かつて同リーグからビッグクラブへ駆け上がった本田のように小林も結果を出して、キャリアアップを実現してほしいです。

 日本代表に選出されたばかりですが、期待を抱かせる雰囲気を持つ選手。フィジカル力には定評があり、屈強なオランダ人が相手でも当たり負けしないでしょう。左足から繰り出される長短のパスは興味深く、中盤の底からでもゲームメークでき、一本のパスで試合の流れを大きく変えることができる。これは大きな魅力になります。

 結果を残せば、日本代表にも定着できます。特に代表主力メンバーが固定化されているなか、20代前半の選手がのし上がってくれば、チームも活性化。そのためにも小林には期待しています。

【FW宇佐美貴史(24=アウクスブルク)】2度目の海外挑戦で絶対に失敗できないという思いで臨んでいると思います。彼の武器はテクニックで日本代表でもトップ級。ボール扱いだけなら香川にも匹敵しますが、それだけではポジションを確保できません。

 やはりピッチ内外でチームメートと信頼関係を構築し、連係力を高めることが求められるのではないでしょうか。そのうえでチームの中心選手として活躍するには、外国人助っ人として期待されている攻撃の部分、決定的チャンスをつくり出したり、ゴールという結果を残さなければなりません。ただ、彼のポテンシャルは誰もが認めるものですし、コンスタントに出られれば、力を発揮してくれるはずです。

【GK川島永嗣(33=メス)】今シーズンは開幕前に移籍先が決まったものの、立場は第3GK。開幕戦もベンチ外と厳しい戦いを予感させるスタートでした。川島本人は移籍が決まった際、ポジション争いを覚悟しているとコメントしていたので、定位置を勝ち取ってやろうと奮闘していると思います。

 ロシアW杯アジア最終予選を控える日本代表では実績十分の川島の復活に期待しているようですが、試合に出られなければ、好パフォーマンスは難しい。まずはベンチ入りを目指し、チームの信頼を勝ち得なければなりません。日々の練習から全力で取り組むしかありません。経験豊富な守護神ですから、きっと現状を打破してくれます。

最終更新:8月26日(金)10時19分

東スポWeb

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。