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英最長の地下道路トンネル、人工のヤシの木や雲でドライバーに安らぎ?

The Telegraph 8月26日(金)10時0分配信

【記者:Ben Riley-Smith】
 英国最長となる地下道路トンネルが人工のヤシの木や雲、草の生えた路肩で飾られる可能性があることが分かった。ドライバーたちの心を癒すためだ。

 マンチェスター(Manchester)とシェフィールド(Sheffield)を結ぶ約29キロのトランスペナイン(Trans-Pennine)トンネル建設計画に関する新たな調査報告書によって、ドライバーが「閉所恐怖症を引き起こしたり方向感覚を失ったり疲労を覚えたり」しないよう政府が意外な方法を検討していることが明らかになった。

 英政府はモデルとしたトンネルとしてノルウェーのラールダール(Laerdal)トンネルと中国の秦嶺終南山(Zhongnanshan)道路トンネルの2つを挙げている。

 通過に20分かかるラールダールトンネルは、山脈地帯を通過するドライバーが落ち着けるように日の出を模したブルーとイエローの光で照明されている。地元の旅行ガイドによれば、トンネルが「ロマンチックな雰囲気」を漂わせているため車道から少し離れた洞窟のようになっている場所で結婚式を挙げたり、「女子会」を開いたりする人々もいるという。

 深度1500メートル以上の地下に建設された中国の秦嶺終南山道路トンネルは天井に雲の映像が投影され、道路脇には人工のヤシの木や低木が植えられている。

 約50年前に英国で最初の高速道路が開通して以来、最も野心的なプロジェクトとされるトランスペナイントンネル建設へ向けた英政府の調査報告書には、このノルウェーと中国の事例の写真が掲載されている。

 調査報告書は「トンネル内空間の適切な利用は利用者の恐怖を緩和する最良の方法の一つであり、(ラールダール)トンネルで使われている照明は閉所恐怖症や方向感覚の喪失、疲労を軽減する上で有効である」と書かれていた。

 昨年公表された別の報告書は世界最長規模となる予定のトランスペナイントンネルについて、ドライバーに「心理的な負担」を引き起こすリスクがあり、視界が限られ空気の質も悪いことから「長いトンネルを運転することによる実務的・心理的な負担を過小評価すべきではない」と警告していた。

 政府は今後、全ての負担を軽減するため長いトンネルを運転するドライバーの行動に関する調査を委託する予定だ。

 ジョン・ヘイズ(John Hayes)運輸相は、「イングランド(England)北部の人々がより速く信頼できる交通手段の恩恵を受けられるようにしたい」と述べた。「今日公表した調査報告書によってトランスペナイントンネルの建設に一歩近づいた」【翻訳編集】AFPBB News

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最終更新:8月26日(金)13時26分

The Telegraph