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ダイヤトーンが家庭用スピーカーで蘇る? 新素材を使った試作機の音が、かなりいいので驚いた

Stereo Sound ONLINE 8月26日(金)20時4分配信

50代以上の音楽ファンには懐かしい名前が

 ダイヤトーンという名前を聞いて、懐かしいと感じるのは50代以上だろうか。1946年に誕生した三菱電機のオーディオブランドで、放送局用の大型モニターから家庭用スピーカーまで、数多くのモデルをラインナップしていた。

 さらにハニカムコーン構造やSRチタン、ピュアボロン振動板など、常に最先端技術の研究を続け、国産スピーカーを代表するブランドとして長らくオーディオファンから愛されていた。

 そんなダイヤトーンは、1999年にカーオーディオ以外の音響部門を休止、家庭用スピーカーは店頭から姿を消した。2005年に受注生産モデルのDS-MA1(¥2,000,000、ペア、税別)が登場はしたが、基本的にはダイヤトーンのブランドは車載用ユニットやカーナビ用として使われていくことになる。

振動板用の新しい素材を開発して

 そして2011年、新しい振動板素材としてNCV(Nano Carbonized high Velocity)が開発される。これは、カーボンナノチューブに数種類の樹脂を配合した新素材で、信号の伝搬が速く、かつ適度な内部損失も備えているので余分な残響も残さないという、スピーカー振動板として理想的な特性を備えている素材だ。しかも高域用のトゥイーターと低域用のウーファーとも同じ素材が使えるので、音の速度が揃いやすいというメリットもある。

 当然カーシステム用のユニット(DS-G50)に採用されたわけだが、同時にNCVスピーカーは液晶テレビ用としても使われることになった。

 2011年に発売されたMDR2シリーズがその始まりで、当時は薄型テレビになって音質が劣化していると指摘され始めた時期でもあった。三菱ではNCVスピーカーを10基搭載して、小型ユニットでも迫力ある音の再現を実現しようと試みている。

 以降は、車載用、テレビの上位モデル用(2013年のLSR4、2014年のLS1シリーズなど)としてNCVスピーカーは使われており、NCV自体も組成を工夫するなどの改良が続けられてきた。最新となる第三世代では、音速が6000m/秒と、アルミやチタンに迫るスピードを実現しているそうだ。

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最終更新:8月26日(金)20時4分

Stereo Sound ONLINE