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高畑淳子さん会見で「息子の性癖」を問う。記者はどこまで聞くのか

BuzzFeed Japan 8月26日(金)20時1分配信

強姦致傷容疑で逮捕された俳優の高畑裕太容疑者(22)。26日に母親で女優の高畑淳子さん(61)が会見を開き、涙を流して「どんなに言葉を重ねてもおわびの言葉が見つかりません」と謝罪した。【BuzzFeed Japan / 籏智広太、瀬谷健介】

会見では記者から、高畑容疑者の性癖や性欲などについての質問が飛び出した。そのことに、「母親にそんなことを聞くべきではない」「行き過ぎている」「非常識だ」などと、批判が集まっている。

これは「報道の自由」なのか。そして、質問の意図は。

記者からの性に関する質問

高畑淳子さんは泣きながら、記者からの質問に答えた。テレビ各社はその様子を一斉に生中継し、新聞各紙も一問一答や速報で報じ、注目が集まった。

そこで飛び出したのは、以下のような質問だった。

・フジテレビ「直撃LIVE グッディ!」 大村正樹キャスター

ーー裕太容疑者の性癖について、気づくことはなかったのか

「それは男の子供を他に持っていないので、男の子はこういうもの、とくらいにしか……」

ーー例えば性欲が強いとか、性的嗜好がおかしいとかは

「性的嗜好がおかしいと思ったことはなかったですね」

・読売テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」 中山正敏リポーター 

ーー性的な衝動を抑えられない、行動にブレーキがかけられないというようなところはあったか

「私が見る顔は家庭の中だけの顔で、その中で今、思い出されることはないようですが」

ーーブレーキがかからないという状況を母から見てどう感じるか

「家族が22歳の男性にずっとついていることは……。ただ、うちで私はできる限りのケアをしたつもりでおりましたが、今、申し上げることではないと思います」

「息子の性欲」について母に聞くべきなのか

こうした質問について、ネット上では批判が噴出。「息子の性癖」や「息子の性欲」がツイッターのトレンドに入り、スポーツ各紙は「高畑淳子に「息子の性癖」質問、ネットで批判噴出(日刊スポーツ)」などと報じた。

そもそも、報道機関はなぜ、事件報道をするのか。日本新聞協会は「裁判員制度開始にあたっての取材・報道指針」で次のように掲げている。

「事件報道には、犯罪の背景を掘り下げ、社会の不安を解消したり危険情報を社会ですみやかに共有して再発防止策を探ったりすることと併せ、捜査当局や裁判手続きをチェックするという使命がある」

母親に息子の性欲について、質問することが、このような事件報道の目的にかなうことなのだろうか。

BuzzFeed Newsは、メディア倫理を専門とする青山学院大学法学部の大石泰彦教授に話を聞いた。

「質問したことに対して批判されたときは、記者側もなぜ聞いたのか明らかにする責任がある。それができないのであれば、『取材の自由』と『報道の自由』の過剰行使とも言える」

「犯罪報道は、将来同じような犯罪が起きないように、注意できるようにするのが目的のはずです。記者が何のために事実を明らかにして、何が防げるのか。どう世の中のためになるのかを説明できないのに、相手に答えを求めることはできない」

その上で大石教授は、取材者がそのようなことを「分かっていなかったのではないか」とも語る。

「取材によって何を明らかにし、世の中に裨益するのかを理解せずに『俺たちには自由がある』『親なら責任がある』と、わけのわからないことを聞いてしまっている。『読者が知りたがっている』という理由だけではなく、何の問題を明らかにしたいのかを説明できないと、説得力はありません」

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最終更新:8月26日(金)20時51分

BuzzFeed Japan