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東京の奇祭! 大田区の「水止舞」ってどんなお祭り?

TOKYO FM+ 8/26(金) 12:11配信

お祭りの中には「奇祭」と呼ばれるものがあります。日本にもたくさんありまして、たとえば滋賀県の熊野神社では、東西で収穫されたイモを持ち寄ってひたすら長さを競い合う「芋競べ祭り」という祭りが。西の芋が長ければ豊作、東の芋が長ければ不作とされるのだそう。今回は、東京の大田区に伝わる奇祭をご紹介します。

日本には、地域に根付いたたくさんの伝統あるお祭りがあります。
そしてその内容はさまざま。
中にはちょっと、いや、かなり変わったお祭りも。
今回は東京・大田区で行われている奇祭「水止舞」をご紹介しましょう。

水止舞がはじまったのは、1321年。鎌倉時代まで遡ります。
昔々、武蔵の国(現在の関東辺り)が大干ばつに遭った際、ある住職さんが水の神とされる龍像をワラで作って祈祷し、雨を降らせたのだそうです。
しかし2年後、今度は長雨が続いて田畑が流出。
住職は、「水止(しし)」と名付けた獅子の仮面を農民にかぶらせ、太鼓、ほら貝を演奏させ踊らせて、龍神にお祈りしたところ、とうとう雨が止んだといいます。
そのときから、龍神に感謝の舞を捧げる「水止舞(みずどめのまい)」が始まりました。

これだけ聞くと至極まっとうなこのお祭り。
ですが、お祭りを見てみると、これがとってもハード!
登場するのは、ワラで「す巻き」にされた男性2人。
ぎゅうぎゅうに巻かれた男たちが、転がされながら厳正寺というお寺まで進みます。

ただ転がされるだけではありません。
男たちは、ほら貝を吹きながら、しかも水をザバザバとかけられながら転がるのです。
バケツに入った水を容赦なくかけられる中、必死で法螺貝を吹き転がる、す巻きになった男性たち……。
これはすごい祭りです。

観に来た人もびしょ濡れになってしまうため、カッパの着用などが勧められているとか。
しかもこの、す巻きになって転がる男性たちは「龍神役」。
お願いするはずの龍神に、この仕打ちは大丈夫?と思ってしまいますが、これが約680年続く伝統の「水止舞」です。

今では東京都の無形民俗文化財に指定されているという、このお祭り。
派手な祭りが好きだという江戸っ子は、必見です。

(TOKYO FMの番組「シンクロのシティ」2016年8月25日放送より)

文/岡本清香

最終更新:8/26(金) 12:11

TOKYO FM+