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北朝鮮のSLBM、固体燃料・グリッドフィンなど進化…「核心技術完全に到達」

ハンギョレ新聞 8月26日(金)14時53分配信

北朝鮮、1分47秒の動画公開 発射成功を大々的に報道し「自信」のぞかせる 水面上に浮かび上がってからエンジンに点火 大気圏再突入にも成功した模様 韓国軍「再突入後の落下速度が不足」

 北朝鮮が潜水艦発射ミサイル(SLBM・北極星KN-11)の試験発射について「核心技術指標が作戦要求水準に完全に到達した」と明らかにした。北朝鮮が25日公開した内容によると、北朝鮮の主張どおり技術的に大きな支障もなく、発射は成功したものと見られる。「朝鮮中央テレビ」に公開された1分47秒のミサイル発射場面の動画では、カウントダウンが終わると同時に、ミサイルが轟音を響かせて火花を散らしながら海水面上に浮かび上がった。「朝鮮中央通信」と「労働新聞」に公開された写真でも、ミサイルは明るい火花を散らしながら発射されている。

 北朝鮮は今回の発射で、最大発射深度からの高角発射▽弾道弾冷発射システム(コールド・ランチ)の安全性▽大出力固体燃料エンジンの始動特性▽海面浮上後、飛行時の弾道弾の段別飛行動力学的特性▽段分離システムと操縦および誘導システムの信頼性▽再突入先頭部(弾頭の大気圏再突入)の命中精度を確認したと明らかにした。

 これは、おおむね前日のミサイル発射直後に韓国国内のマスコミが推定した性能を再確認する内容だ。高角発射とは、通常よりも高い角度で発射することを指す。専門家は、今回発射されたミサイルが高度400キロメートル以上まで達する軌跡を描いたとして、最高高度300~400キロメートル程度の通常発射を行った場合には、射程距離が500キロメートルの2倍の1000キロメートルに達すると推定した。コールド・ランチは潜航中の潜水艦から高圧の空気でミサイルを水面上に押し上げてからミサイルのエンジンに点火し発射する方法だ。この過程は、北朝鮮が今年4月に行った発射の際にも成功していた。

 弾頭の大気圏再突入も正常に行われたと見られる。北朝鮮はこれと関連し、具体的な数値は明らかにしなかった。しかし、大気圏再突入の場合、高度50キロ前後で最大落下速度のマッハ10程度で落下した後、大気の抵抗を受けて急激に速度が下がったと推定される。軍当局者は「北朝鮮が今回大気圏への再突入を宣伝しているが、大陸間弾道ミサイルの場合は最大落下速度がマッハ20を超えるため、全く別問題」だとして、誇張があることを指摘した。

 固体燃料エンジンの装着も予想されていた。北朝鮮が同日公開した写真と映像でロケットの炎が大きく広がっているのは、典型的な固体燃料エンジンの特徴だ。軍当局者は「液体燃料エンジンは明るい火花がノズルに沿って狭く伸びるだけで、広く拡散しないため肉眼でも区別できる」と指摘した。

 当初、北朝鮮は液体燃料エンジンで潜水艦発射ミサイルの試験発射を行った。当時、この液体燃料ミサイルは、旧ソ連が1960年代に開発した「R-27」を基に一部改造したものと推定された。しかし、北朝鮮は今年4月の試験発射の際に固体燃料ミサイルに変え、30キロメートル以上飛行した。当時、このような変化について、米国の専門家ジョーン・シリング氏は4月、北朝鮮専門ウェブサイト「38ノース」で「液体燃料を固体燃料に変えたなら、そのミサイルは完全に新しいものであり、それまでの成果は無駄になるだろう」と指摘し、ミサイルを新たにデザインしなければならないため、発射の成功がさらに遠のく可能性があるとの見通しを示した。ところが、北朝鮮はわずか4カ月間で固体燃料ミサイルの発射に成功した。

 北朝鮮の弾道ミサイルの主軸は、スカッド(射程距離300~700キロメートル)、ノドン(射程距離1200キロメートル)、ムスダン(射程距離3000キロメートル)で、これらはすべて液体燃料ミサイルだ。固体燃料の弾道ミサイルは射程距離120キロメートルのKN-02しかない。北朝鮮が今年3月、固体燃料エンジン開発の場面を公開したが、実際の技術水準は未知数だった。今回の発射成功で、北朝鮮は固体燃料ミサイル(の開発)がかなりのレベルに達していることを示した。

 北朝鮮が今回公開した映像で確認された変化は、潜水艦発射ミサイルの下端にグリッドフィン(grid fin・格子状翼)がついていたことだ。過去の試験発射の際にはなかったグリッドフィンは、今年6月23日付の「労働新聞」が公開したムスダンの下端部にも8個付いていることが確認された。これはミサイルの重心を制御し胴体が正常に飛行するよう助ける役割を果たす補助翼と見られる。

パク・ビョンス先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:8月26日(金)14時53分

ハンギョレ新聞