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芝居やMCもこなす情シス女子 社内の“ITお悩み相談”に奮闘中! 神えりさん

ITmedia エンタープライズ 8月27日(土)9時7分配信

●この連載は

 この記事は、企業のIT担当者・情報システム部門の方向け情報サイト「ジョーシス」より転載、編集しています。

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 情シスとして働く女子の仕事やライフスタイルに迫る、情シス女子シリーズ。今回登場するのは、ブログやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などソーシャルメディアの構築・運用代行などを手掛けるガイアックスのR&D事業部に所属する神えり(じん・えり)さんです。

 情シスとしてPCの設定などの仕事に励む傍ら、舞台俳優やラジオのMCなどで活躍しています。そんな神さんに、仕事への思いと複業の楽しさについて伺いました。

神えりさんプロフィル

R&D事業部所属。医療事務関連の専門学校卒業後、ヘルプデスクやサーバ保守などの仕事を経て、2015年に中途採用でガイアックスに入社。会社では情シスとして働く一方で、芝居の俳優やMCタレントとしても活動するエンターテインメント系の情シス女子。

●PC好きが高じて医療の世界から進路変更

―― 医療事務の勉強をしていたそうですが、なぜシステム関連の仕事に?

神さん 医療の専門学校に行って医療事務の勉強をしていたのですが、その一方で在学時から卒業後にかけて、3年くらいPC教室に通っていました。そこでインストラクターの資格を取ったのをきっかけに、医療事務からITに志望を変えて就職しました。

―― インストラクターの仕事は考えなかったのですか?

神さん 本当はやりたかったのですが、なかなか仕事が見つかりませんでした。私は芝居をやっているので、自分の時間もある程度は確保する必要があったんです。そういう事情から、卒業後は派遣会社に登録しました。そこでの初めての仕事がユーザーサポートだったんです。

 ユーザーサポートの仕事は「分からないことを教える」という点でインストラクターと共通する部分がありました。この仕事には、「分からないことを調べて改善する」という部分もあって、そこに面白みを感じましたね。

―― ユーザーサポート以外にはどのような仕事をしていたのですか?

神さん 光ファイバー回線の開通調整担当やサーバ保守、ヘルプデスクの仕事をしました。ヘルプデスクでは「フィールドサポート」という、ユーザーのところまで直接出向いてPCの不具合をチェックする仕事をしていました。

―― 今はどのような仕事をしていますか?

神さん R&D事業部という技術開発の部署で、主に新しく入社する人のアカウント作成やPCの設定、PCに関連する購買の手配をしています。

 これまでは、基本的に決められた範囲の中で仕事をしてきました。今いる会社では、業務をよりよくするためにどうしたらよいのか、自由に考えて仕事ができます。与えられた仕事以外に自分で考えて改善していけるところが、今までの仕事と違って面白いです。

 また、今までの会社は私がいなくても仕事が回るように、同じ仕事をしている人がたくさんいました。でも、今の会社の私がいる部署は、3人だけのチームで動いているんです。だから、期限が決まっている中でスケジュール調整をして、新しく入社する人にPCを渡すことができたときなどには「やりきったなー」という達成感を感じます(笑)。これは今の仕事の中でもやりがいを感じる部分ですね。

―― それ以外に、やりがいを感じることはありますか?

神さん 社員の人たちの“困ったこと”を解決したとき、その人たちが「よかった」と言って笑顔になるのを見るとすごくうれしいです。例えばネットワークにつながらないPCにドライバを入れ直して改善したときや、サーバにアクセスできるように設定したときなどに、喜ぶ顔を見ると、とてもやりがいを感じます。

●トラブルから緊急時の対処術を学ぶ

―― 大変なのはどんなときですか?

神さん 緊急の案件で、PCを引き渡すまでの日数が少ないときですね。最近では、同じ日に一気に4人が入社したことがありました。その場合は、PCの準備はもちろんですが、アカウントの作成で他部署との調整も必要になるんです。そうなると、自分が抱えている仕事と調整しながら、PCを引き渡す希望日に合わせて準備をしなければいけません。そういうときは結構大変だなと感じます。

―― 効率よくするための工夫をしていますか?

神さん 業務はかなり細かく優先順位を付けるようにしています。例えば、午前中までに終わらせればよいのか、最悪、明日に回していいのかを決めたり、作業時間が長いものに対して今日はどこまで進めるかを決めたりしています。

 ただ、「1日のうちに、ここまでやりたい!」という思いはあっても、それをやると別の仕事が手つかずになることがあります。だから、時には「本当はもうちょっとやりたいけどここでやめる」というように割り切ることもありますね。

―― 大きな失敗はありましたか?

神さん あります(笑)。メーリングリストを管理するシステムがあるのですが、チェックボックスのチェックを1つ入れ忘れると、関連しているグループ全体に新規ユーザー登録の通知が行ってしまうという仕組みになっているんです。一度、そのチェックを入れ忘れて、関係者全員に新規ユーザーのアカウントとパスワードを送ってしまったことがあります。

―― それは、どうして分かったのですか?

神さん 社内から「アカウントとパスワードが届いたんだけど」と問い合わせがあって、調べたらメーリングリストのシステムから送られていることが分かったんです。すぐ先輩に相談して、誰にメールを送ったかを調べて1つずつシステムから削除しました。

 ミスが分かったときは、一瞬「どうしたらよいのだろう……」とパニックになりましたが、先輩が冷静に解決方法を考えてくれて、すぐに対応できたので助かりました。

―― メーリングリストの登録者は社内だけだったのですか?

神さん 幸いにも社内の人だけでした。その失敗があってから、必要な箇所にチェックが入っているかを丁寧に見直すようにしています。それから、何かあった時にはあせっても仕方ないので、気持ちを落ち着けた上で、どのように対処すればリカバリーできるかを考えることを学びました。

●芝居の役作りで冷静な状況分析を養う

―― プライベートで活動しているお芝居は「趣味」というレベルではなさそうですね(笑)。

神さん そうですね(笑)。もともと専門学校のときに旗揚げした劇団に入り、2年ほど活動していました。それがとても楽しかったんです。その後、仕事をしながら舞台に出るのは難しくなったので、フリーになってYouTubeの番組MCや司会、ライブのMCなどをやっていました。沖縄で放送されているラジオのMCは今もやっています。お芝居はどうしても2~3カ月の時間を取られてしまうので、今は単発でできるものだけをやっています。

―― 芝居にはどんな楽しみがありますか?

神さん 一番楽しいのは、見ている人が喜んでくれている様子をすぐ目にすることができるところですね。お芝居を見ている人が「うわー!」っと盛り上がっている顔を見るのが好きなんです。「人が喜んでいる姿を見たい」ということが、お芝居でも仕事でも原動力になっていますね。

―― 芝居などの活動が仕事に生かされることはありますか?

神さん お芝居では、自分が嫌いなキャラクターを演じることもあります。そのときは、「どうしてこの人がこんなふうに考えるのか、つらいのか、笑っているのか」といったことを深く掘り下げて考えて役作りをするんです。

 そのおかげで、仕事でいろいろな感情を持った人に会ったときにも、ただ相手を受け止めるだけではなく、例えば怖い顔をしている人なら、「どうしてこんな怖い雰囲気になっているのかな?」と、相手の気持ちを想像して、冷静に状況を分析できるようになりました。だから、どんな人に会っても「あの人は嫌だ!」とは思わないんです。これが役立っていることですね。

●情シスは「IT関係のお悩み相談所」

―― 神さんにとって情シスはどんな仕事ですか?

神さん 社内の「IT関係のお悩み相談所」で、社員がそれぞれ円滑に仕事するためのサポートだと思います。

―― 今後、仕事でこんな風になりたいという目標はありますか?

神さん 今は基本的に社内のユーザーサポートがメインで、プログラムやサーバをコマンドでコントロールする技術がないんです。だから、今後はプログラムを組んだり、サーバで障害が起きたときに対応できるようになりたいと思っています。

取材・文:ミノシマタカコ 撮影:大塚七恵 ヘアメイク:内藤瑛貴

●著者プロフィル:ジョーシス編集部

「ジョーシス」は、「情シスライフをもっと楽しく!もっと幸せに!」をコンセプトに、「情報システム部門=情シス」で働く人たちの生活全般を応援するユニークな記事やコラムを発信する情報サイトです。

最終更新:8月27日(土)9時7分

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