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時代に合わせイメージ刷新 花王「エッセンシャル」の戦略

日刊ゲンダイDIGITAL 8月27日(土)9時26分配信

 花王の「エッセンシャル」は、業界で初めてキューティクルケアを提案したヘアケアブランドだ。消費者調査に基づく開発テーマと独自の技術で今も進化中。販売も好調で、とくに2014年の全面刷新以降は2ケタ成長を遂げている。

 エッセンシャルは1976年、髪をいたわりながら洗うシャンプーとして誕生した。

「花王は消費者の実態を観察する中で切り口を発見してきた歴史がある。エッセンシャルもしかりで、発売当時、女性は丹念にブラッシングする人が多かった。それは髪のためによいと信じてのことだったが、実はブラッシングによって髪を保護するキューティクルがはがれ、傷みの原因になることがわかり、開発に至った」(ヘアケア事業グループの安江晋太郎氏)

 専門用語で馴染みのなかった「キューティクル」をあえて前面に出して訴求。一気にヘアケア市場を代表するブランドになったが、今につながる好調は06年のリニューアルがきっかけだ。

■「カワイイはつくれる」で再ブレーク

 発売当初は若い女性を中心に支持されていたが、時代とともに購買層も高齢化。加えて特売による安売りシャンプーのイメージ。ダメージケアという一番の特徴も競合商品の台頭で差別化が難しくなる。さらに2000年代に入ると、大人の女性の美を意識した高級ラインの登場(花王もアジエンスを発売)により、立ち位置が不明確に。

 そこで06年に戦略を見直し。改めて若い女性をターゲットにヘアケア行動を調査した結果、「毛先15センチ」をケアすれば「カワイイはつくれる」というキーワードが生まれて再ブレークを果たす。そして次なる節目が14年である。上の世代も含めて幅広く使ってもらうことを主眼に、指通りのよさをさらに高めて刷新。市場伸長は横ばいの中、エッセンシャルは成長を維持している。

「過去は、泡立ちなど、髪をやさしく洗える技術を追求していたが、06年からは健康なキューティクルの機能を再現するという発想に変わった。健康な髪は表面がうっすらと脂質で覆われている。それをなんとか再現しようというのが、エッセンシャルのキューティクルケア技術」(安江氏)

 40周年を迎えた今年も8月にリニューアル。調査によると「髪が傷むとスタイルが決まりにくい」ことに悩んでいる人が多い。とくにドライヤー時にどうしても毛先がパサついて揃わないという不満。そこで今回は、改良により、ハンドブローだけで毛流れが揃うことを訴求する。出足は好調。14年の刷新を超える動きを見せている。

最終更新:8月27日(土)9時26分

日刊ゲンダイDIGITAL