ここから本文です

進学「同じように」 寿地区、子どもの声紹介

カナロコ by 神奈川新聞 8月27日(土)8時0分配信

 生活困窮世帯の生徒らの進学をテーマにした学習会が25日夜、横浜市中区で開かれた。寿地区で子どもの教育や生活に30年余り関わってきた「ことぶき学童保育」指導員の山埜井聖一さん(66)は「学校に行って、みんなと同じように生きたい」という率直な声に誠実に耳を傾けることの重要性を訴えた。

 山埜井さんが向き合ってきたのは、複雑な事情を抱えて不登校になった子たちがほとんどで、一対一で学習会を開いてきた。学童では対象年齢外の子たちも受け入れた。

 中学3年生から「うちは生活保護だけど、高校に行っていいの?」と聞かれ、驚いたという。「当然じゃんと答えたけど、ハードルは非常に高かった。勉強会で高校になんとか手が届くという雰囲気が出てきた」

 子どもたちは社会から差別され、家庭に居場所がなく、自分に自信を持てずにいる。「勉強会で学習だけを支援するのではその子のプラスにならない。抱えている問題、苦しさ、生活環境もろとも受け止めないと本当の支援にならない」と話した。さらに「定時制高校の灯(ひ)を消してほしくない。寿地区の子どもにとって定時制はささやかな希望であり、これからもそうだ」と強調した。

 学習会は貧困問題に取り組む弁護士ら専門職や市民団体でつくる「反貧困ネットワーク神奈川」が主催。寿支援者交流会事務局長の高沢幸男さんと、奨学金問題対策全国会議事務局長の岩重佳治弁護士も講演し、約40人が聞き入った。

最終更新:8月27日(土)8時0分

カナロコ by 神奈川新聞