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世界初、「キヌア」ゲノム解読 食糧問題解決に期待 かずさDNA研

千葉日報オンライン 8月28日(日)10時19分配信

 かずさDNA研究所(千葉県木更津市)は、健康食品として注目される南米原産作物「キヌア」のゲノム(全遺伝情報)配列解読に世界で初めて成功したと発表した。塩害に強い特性を持つ遺伝子も判明。食糧問題の解決だけでなく、栽培しやすい新品種の開発も期待されるという。

 キヌアは実が直径1~3ミリほどの雑穀。高タンパクで栄養価が高く、痩せた土壌など過酷な環境でも栽培できることから、国連が2013年を『国際キヌア年』に指定するなど、飢餓の撲滅に向けた“救世主”になり得る存在。悪玉コレステロールを減らすとされる不飽和脂肪酸のリノレン酸などを含み、健康食品としても注目を集めている。

 これまで遺伝子レベルでの解析が進んでおらず、性質の研究が遅れていた。雑種が生じやすく、どの親個体から来た遺伝子かが把握しにくい上、ヒトなどと比べてゲノム配列が複雑だった。

 かずさDNA研究所によると、京都大学(京都市)などと共同で純粋な品種のみを何世代にもわたって育て、解読を行い、生命の設計図と言われるゲノム配列の73%を明らかにした。塩害に強い特性を持つ遺伝子も判明した。

 ゲノムのデータベースはインターネットで公開。キヌアの高い環境適応性や栄養特性に重要な役割を果たす遺伝子を明らかにする研究が進むと期待される。

 耐塩性を持つ遺伝子をイネなどの他の作物で見つけることができれば、塩害に強く、栽培しやすい品種の開発につなげることができるという。

最終更新:8月28日(日)10時19分

千葉日報オンライン