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初の県外避難、福井県民が兵庫へ 陸自ヘリ、船舶悪天候で訓練不参加

福井新聞ONLINE 8/28(日) 8:08配信

 関西電力高浜原発(福井県高浜町)から30キロ圏に入る福井、京都、滋賀の3府県と国、関西広域連合は27日、同原発の過酷事故を想定した原子力防災訓練を高浜町などで行った。昨年12月に政府の原子力防災会議が了承した、広域避難計画の実効性を検証。福井県は初めて県外避難を実施し、約230人が兵庫県へ向かった。京都府も含め参加した住民は7千人超で、過去最大規模の訓練となった。

 福井県内では関係する約150機関の約2千人と住民3888人が参加した。午前6時に若狭湾沖で震度6弱以上の地震が発生し、原子炉が冷やせなくなり、放射性物質が放出されたとの想定で実施した。

 住民の722人は、指定された県内外の避難先に避難。このうち約230人が兵庫県へ移動した。5キロ圏住民は放射性物質の飛散前に同県宝塚市へ移動。5~30キロ圏の住民は、放射性物質の飛散後と想定して、同県三田市へと向かった。マイカーに見立てた市町の公用車、バスのほか、自衛隊の車両やヘリなどが使われた。また、福井県内では屋内退避訓練に3166人が参加。京都府は3300人が避難や屋内退避訓練に臨んだ。

 三田市に向かった福井県の住民は途中、京都府綾部市のあやべ球場で、放射性物質が付着していないかを調べるスクリーニングや、放射性物質を落とす除染を受けた。避難先での混雑を防ぐため、兵庫県丹波市の丹波の森公苑に中継地点を設けた。

 熊本地震の教訓を生かし、自宅の倒壊で屋内退避ができない設定の訓練も高浜、おおい両町で実施。参加者は、地震の際の避難所に集合した上で、避難先へと向かった。病院や福祉施設の入所者を、あらかじめ決められた避難先施設へと送り届ける訓練も行われた。

 避難は午後2時ごろまでに完了。県によると、おおむね順調に避難できたという。ただ、避難で使う予定だった陸自ヘリ、船舶は悪天候で参加できなかった。

 オフサイトセンターの高浜原子力防災センターでは午前9時10分ごろから午後2時まで、国・原子力災害合同対策協議会を3回開き、3府県や関係機関が連携を確認した。

 西川知事は訓練後の講評で「回を重ねるごとに、より防災意識を高めるとともに、連携の強化、防災力の向上につなげたい。成果、課題は国、県、関係市町で検証する」と語った。

 28日は大飯原発での事故を想定し、県の原子力防災訓練が行われる。

福井新聞社

最終更新:8/28(日) 8:08

福井新聞ONLINE