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山本農相が諫早干拓初視察、意見交換

佐賀新聞 8月28日(日)12時43分配信

 国営諫早湾干拓事業を巡る訴訟の和解協議が大詰めを迎える中、山本有二農相が27日、就任後初めて諫早湾の干拓地を視察し、地元の営農者や長崎県の中村法道知事らと意見交換した。開門要請の大合唱だった前日の佐賀から一転、長崎では開門回避の声が相次いだ。山本農相は「みなさんが合意するまで解決にならないという意味で4県協議は大事」と述べ、福岡、熊本を含めた沿岸4県の協議による和解合意に努力する考えを強調した。

 干拓地では、閉め切り前に使っていた排水樋門や中央干拓の前面堤防、農場を運営する企業などを視察。営農者は「水稲しかできなかったのが、アスパラ、イチゴなど多様な作物ができるようになった。開門すれば優良農地が失われる」などと開門反対を訴えた。

 中村知事も「今まで積み上げてきたものが振り出しに戻る恐れがある。(漁業者が懸念している)調整池の水質や排水の方法については地元で調整したい。ぜひ開門を避けていただきたい」と求めた。

 佐賀、長崎での意見交換を終えた山本農相は「(両県の)温度差は当然だろう」と述べながら、「お互いがかなり譲り合った形で、将来的にウィンウィンの形がとれるという確信が持てるまで議論を尽くしてもらわなければならない」と強調。9月6日の和解協議を見据えて沿岸4県の漁業団体と県、国でつくる有明海漁場環境改善連絡協議会を開き、和解合意へ議論を深める考えを示した。

 漁業者などから「不十分」との批判がある基金案については「基金のあり方、額などを含めて議論されていい」と柔軟に対応する考えを示す一方、「訴訟指揮する裁判所がもっと具体的に突っ込んだ話をいただけると考えており、(額などについて)私が考えるものは現在持ち合わせていない」と答えた。

最終更新:8月28日(日)12時43分

佐賀新聞