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厚さ0.3mm、柔軟なフィルムになる電波吸収体はECTに最適!?

ニュースイッチ 8月28日(日)10時30分配信

青学大と東工大が試作品。材料メーカーと1年後の実用化目指す

 青山学院大学の橋本修副学長と須賀良介助教、東京工業大学の荒木純道名誉教授らは、厚みが従来の10分の1の電波吸収体を開発した。柔軟なフィルムとして設計でき、曲面などへの施工が容易になる。不要な電波反射の抑制が必要な料金自動収受システム(ETC)などでの利用を想定。今後、材料メーカーとの共同研究を進め、1年程度での実用化を目指す。

 新開発の電波吸収体は、ガラスエポキシ樹脂シートの裏側全面に銅箔(はく)を張り、表面には円形の銅箔を並べた構造。表の円形銅箔と裏面の銅箔が共振器となり、特定周波数の電波を吸収する。厚み0・3ミリメートルの試作品では5ギガヘルツ(ギガは10億)の電波を99%吸収できた。

 シートの表裏の銅箔はITOなどの導電性膜に置き換えられ、円の大きさと配列間隔を調整すれば吸収する周波数を調整できる。10ギガヘルツ以下なら吸収でき、大きさの違う円を重ねれば複数の電波周波数帯も吸収できる。

 エポキシなどのフィルムに酸化インジウムスズ(ITO)などを印刷して製造できる。従来の電波吸収体はパネルだったが、新開発の吸収体は壁紙のように施工できる。柔軟性があり軽いため、落下して人に当たった場合でもけが人が発生する危険性が低い。ETCのほか、災害時の仮設施設や飛行ロボット(ドローン)の電波制御部品用として採用を提案していく。

最終更新:8月28日(日)10時30分

ニュースイッチ