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人材不足か否か…。Facebookのダイバーシティはなぜ失敗している?

ギズモード・ジャパン 8月28日(日)23時10分配信

欲しい人材と適した人材、か。

ディバーシティだダイバーシティだ!という声を、一時期とてもよく耳にしました。人種、文化などを超えてさまざまな人を採用し、会社を多様化したいという考えです。Facebookも多様化を求める企業の1つ。2年前から多様化計画を大きく打ち出して取り組んできましたが、どうやらうまくいっていないようだと、ネタ元のウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じました。

Facebookの多様化計画の中枢を担ったのは、リクルートシステム。人材を探すリクルーターには、白人男性/アジア人男性エンジニア採用で1ポイント、それ以外の場合は1.5ポイントが付与され、この点数がボーナスに大きく関わるとのこと。一時期は、1.5から2までポイントをあげて取り組んだものの、結果振るわず、Facebookの多様性は伸び悩んでいます。2015年7月の時点で、全社員の64.4%は白人男性とアジア人男性が占めています。26.5%は白人女性とアジア人女性。ヒスパニック系の社員は4.3%、黒人社員はたったの1.7%にとどまりました。

WSJの取材に応じた元Facebookリクルーターは、「多様性を他社よりも上げようと躍起になっていた。多様性は、他と競うべき数字になっていた」と、そのときの状況を振り返ってコメントしています。

今年7月にFacebookは、会社の多様性の低さを、求職者側に原因があると指摘。いわく、テクノロジーなどの分野で活躍するためには、公的な教育機関で必要なスキルを学ぶチャンスをより多くの人がもてるかどうかにかかっている、と。まぁ、求職者が原因というよりも、魅力的な求職者を作れる教育システムの乏しさが原因と言っているわけですが。一方、多様性コンサル会社ParadigmのJoelle Emerson氏は、コンピューターサイエンスの学位を持つ大卒の黒人、ヒスパニック系の数は、米国内のテック系企業の求人数よりも多いと、これに反論しています。

現在もこのリクルートポイント制が施行されているかについて、Facebookはコメントを拒否。人はいるけど人材は不足しているとは、よく聞く話ではあります。多くの文化、人種がミックスするアメリカでは、多様性が特に重要視される一方、まだまだ教育や貧富の差が埋まらない問題もあり、一朝一夕でイチ企業がどうこうできる話じゃないってのが、現状ではないでしょうか。しかし、女性エンジニアへの注目や、子どものプログラミング教育などが増えているのも事実で、今はテック業界の多様性過渡期への入り口にいるとも言えますよね。うん、これからだ。これから。

Top image by Rawpixel.com via Shutterstock

source: Wall Street Journal

Eve Peyser - Gizmodo US[原文]

(そうこ)

最終更新:8月28日(日)23時10分

ギズモード・ジャパン