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中国人観光客が減り続ける台湾 政権交代・バス火災が影響?

沖縄タイムス 8/28(日) 14:50配信

 【台北】中国から台湾を訪れる観光客が5月から3カ月連続で前年同月を10%以上割り込んでいる。中国との関係を重視してきた国民党政権に代わり、民進党の蔡英文政権が5月にスタートしたことに加え、7月19日には観光バスの火災で台湾を旅行中の中国人観光客24人が死亡する事故が起きたことが影響しているとみられている。(松田良孝通信員)

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 8月24日には中国からの団体観光客を扱ってきた台北の中堅旅行会社の倒産が明らかになり、25日付の台湾紙は「中国観光客減少の衝撃」(聯合報)などと伝えた。

 台湾政府交通部観光局のまとめによると、台湾を訪れる中国人観光客は2010年に163万人となり、日本を抜いて最多となった。その後も順調に増加し、15年には台湾を訪れる外国人観光客の31・7%に当たる419万人を記録した。ところが、今年5月は前年同月を12・2%下回り、6月は11・9%減、7月は15%減と低落傾向が顕著となった。

 中国人観光客の減少は、1月に行われた台湾の総統選で民進党の蔡英文氏が当選した当初から予想されていたが、7月の事故が追い打ちをかけた格好だ。台湾の観光業界幹部は台湾紙に対して「泣き面に蜂」(雪上加霜)と述べた。

 25日付の台湾紙「聯合報」と「中国時報」によると、団体客の減少が目立ち、観光バスや宿泊施設、レストラン、土産物屋、観光ガイドなど多方面に影響が出ているという。業界では、年末年始や長期休暇となる来年1月下旬から2月初旬の春節(旧正月)までこの傾向が続けば、影響はさらに拡大するとして警戒を強めている。

 中華民国旅行商業同業公会全国連合会は台湾政府に改善策を求めるとともに、9月8日には観光バスなどを連ねたデモを計画。ただ、「観光需要を拡大するのは容易ではない」として人員削減や給与カットなどで対応するしかないとの諦めも一部にはある。

最終更新:8/28(日) 15:05

沖縄タイムス