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さいはて資料館の灯は消えず 珠洲・禄剛埼、開設10年で初改修

北國新聞社 8月28日(日)3時22分配信

 珠洲市狼煙(のろし)町の禄剛埼(ろっこうざき)灯台近くにある私設民俗資料館「能登さいはて資料館」を、開設者である同町出身の河崎倫代さん(67)=金沢市=が、開館10年を経て初めて改修した。一度は閉館も検討したが、「能登最北の資料館を守りたい」として今年は開館期間の11月末まで原則毎日開くことにした。父親が収集した古民具や農機具のほか、自身が研究する伊能忠敬の足跡を、半島先端の地で観光客に発信する。

 資料館は2006年10月に、河崎さんの父小坂正彦さん(91)が保管していた農機具や生活雑貨などを展示して開館した。1973年4月に開館した民俗資料館「山伏乃館」=1997年閉館=のうちの一棟を用いており、展示物も小坂さんが同館から引き取っていた。

 昨年までは4~11月の土日曜と予約時のみ開館し、河崎さんが住まいのある金沢と狼煙を往復して管理してきた。負担の大きさから、河崎さんは今年1月には閉館も考えたが、事情を知った狼煙町の親族が管理を協力することになり、今年からは平日も開館することを決め、内装を改めるなど改修を始めた。

 7月の改修時には、小坂さんが引き取って並べていた旧山伏乃館の展示物約5千点を、約4千点に絞り込んだ。伊能忠敬研究会県支部長である河崎さんは、江戸後期に全国を測量した忠敬の足跡と、能登での活動を紹介する資料や、忠敬の地図「伊能図」の写しを並べたコーナーも充実した。

 また、「禄剛埼灯台までの急な上り坂が歩けない」という高齢の観光客の声を聞き、1883(明治16)年に建てられた灯台の外観や、内部のフランス製レンズ、国内唯一となる灯台の「菊の御紋章」などの写真20枚も新たに展示した。

 河崎さんは、管理に協力する親族に感謝しながら、「能登半島のさいはての地で、能登の歴史や灯台の魅力を多くの人に知ってもらいたい」と話した。

北國新聞社

最終更新:8月28日(日)3時22分

北國新聞社