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治験情報閲覧システム刷新、使いやすく 静岡がんセンター

@S[アットエス] by 静岡新聞 8月29日(月)8時5分配信

 県立静岡がんセンター(長泉町)は、独自に運用している医薬品の臨床試験(治験)に関する電子カルテ閲覧サービス「リモートSDV」システムを約4年ぶりに刷新し、10月3日から本格稼働させる。現行システムの改良で対象企業の拡大につなげることで、使用する治験薬を増やす。より安全で、効率的に情報提供を進めつつ、患者の治療の選択肢を広げることを狙いにしている。

 現行のリモートSDVを利用する全国の製薬会社や医薬品開発業務受託機関(CRO)は15社・機関。インターネットを通じてシステムを利用している。通常は担当者が病院に出向き、院内の閲覧室で作業に当たる。同システムは、製薬会社が社内に整備した個室閲覧室から血液検査などの電子カルテの内容を確認している。病院から離れた遠隔地でも24時間365日の閲覧が可能。

 新システムへの移行で同センターは、製薬会社に専用の新端末、ICカードなどを貸与。これまで必要だった煩雑なパスワード入力などを簡略化し製薬会社側はより簡易的にログインができるようになるという。

 同センターは昨年10月、医薬品開発を支援する日本CRO協会(東京都)と契約を結んだ。個室閲覧室の設置が難しかった製薬企業も同協会経由でシステムを利用できるようになり、参加企業数の増加が期待される。

 今月30日には製薬企業向けの説明会を同センターで行い、新システム概要や変更に関する注意点を解説する。同センター治験管理室は「いつでもカルテにアクセスできれば、早く安全に治験を進めたい製薬会社側にもメリットがある」とした上で、「患者に副作用が出た場合も素早く対応できる可能性がある」と利点を強調する。



 <メモ>SDV(ソース・データ・ベリフィケーション)  治験を依頼した製薬会社などが医療機関の報告に不備がないかを、カルテなどを閲覧して照合し、確認するモニタリング作業。治験の信頼性確立に欠かせない作業で、被験者の秘匿性確保が必須となる。

静岡新聞社

最終更新:8月29日(月)8時5分

@S[アットエス] by 静岡新聞