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直流給電で15%の電力削減、米国データセンターで実証

スマートジャパン 8月29日(月)11時10分配信

 クラウドコンピューティングなどの活用が拡大する中、データセンターは高機能化とともに電力消費量の増加が進んでいる。データセンターの電力消費量は、現在では全電力量の1~2%程度を占めるともいわれているが、さらにIoT(Internet of Things)の発展により、データセンターの増加は加速すると見られている。これらの背景から、データセンターの省エネ化は世界的な課題となっている。

 NEDOでは、データセンターの省エネ化を図る手法として、高電圧直流(HVDC)給電システムについての研究プロジェクト「グリーンネットワーク・システム技術研究開発プロジェクト」(2008~2012年度)を実施。これにより、日本国内でのHVDCの商用化、導入を推進してきた。

 直流給電システムとは、外部から供給された電力を内部のICT機器に給電する過程で行われる、交流―直流、直流―交流の電力変換段数を減らすことで、データセンター全体の電源変換効率を向上させる給電システムのことだ。

●HVDC給電システムを海外展開

 今回の新たなプロジェクトではこのHVDC給電システムによるデータセンターの省エネ化を海外で展開する。2015年8月11日に、米国テキサス州政府との間で、HVDC給電システムの普及に向けた協力を進めていくことに合意し、基本協定書(MOU)を締結。このMOUに基づき、NEDOとNTTファシリティーズは、テキサス大学オースチン校と共同で、同校内の先端コンピュータセンターにHVDC給電システムを導入し、実証実験を開始した。

 今回の実証システムは、500kW級の大容量HVDC電源装置(整流装置および分電盤)、リチウムイオン電池、HVDCに対応したサーバ、空調設備と照明機器、太陽光発電システムで構成される。

 省エネ実証システムの効率性の評価に当たっては、DPPE(Datacenter Performance Per Energy)を用いる。DPPEはグリーンIT推進協議会が推進しているデータセンター全体のエネルギー効率を表す新しい指標で、DPPEを用いることで、ICT機器も含めたデータセンター全体の効率性を客観的に評価できる。これにより、既存の交流給電システムと比較することで、新規導入システムの優位性を定量的に把握できる。

 さらに、このHVDC給電システムと、太陽光発電システムとを連系させることにより、太陽光発電の発電電力量に応じてHVDC整流装置の運転台数を制御し、その結果、HVDC給電システムの最適化を図る取り組みなども行う(図)。

 今回の実証では、従来比15%の省エネ化を目標とする。今後はこの実証結果をベースに、海外の他地域におけるHVDC給電システムの普及促進に取り組んでいく。

最終更新:8月29日(月)11時10分

スマートジャパン

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