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錦織 全米オープン制覇へ“カギ”握るのはこの2つ

東スポWeb 8月29日(月)16時49分配信

 テニスの全米オープンは29日(日本時間30日)、ニューヨークのビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンターで開幕する。リオ五輪男子シングルス銅メダリストで世界ランキング7位の錦織圭(26=日清食品)は順当なら準々決勝でリオ金メダルの同2位アンディ・マリー(29=英国)と対戦する組み合わせ。リオで敗れたリベンジを果たし、悲願の4大大会初Vはなるのか。波乱を予測するGAORAテニス中継解説者の佐藤武文氏(45)がカギを握るプレーとして挙げたのは――。

 リオで日本列島を熱狂させた錦織が下半期最大の決戦に臨む。リオ後のウエスタン&サザン・オープンは疲労もあり3回戦で敗れたが「ピークを合わせたい」と全米制覇に照準を合わせてきた。

 全米は2014年に準優勝。コートも得意にしている。加えて、佐藤氏が強調するのは“リオ効果”だ。
「メダルを取ったことで心身とも充実している。テニスの内容もギリギリの戦いを逆転勝ちし、勝負強さもよみがってきている」

 同5位ラファエル・ナダル(30=スペイン)との3位決定戦を制し、96年ぶりに日本にメダルをもたらした。リオには帯同しなかったマイケル・チャン・コーチ(44)、ダンテ・ボティーニ・コーチ(36)の“チーム・ケイ”も復活。全米は昨年初戦で敗れていることもあり「ポイントは取り放題。ノンプレッシャーでいける」とプラス材料も多い。

 組み合わせも錦織にとってはまずまず。連覇を狙う同1位ノバク・ジョコビッチ(29=セルビア)とは決勝まで当たらない。そのジョコビッチは初戦から難敵、くせ者揃いのドローとなり「早いところで負けちゃう姿も想像できなくもない」と佐藤氏は波乱を予想した。

 一方、錦織の初戦は同97位のベンヤミン・ベッカー(35=ドイツ)。相手が強化される4回戦は同14位ダビド・ゴフィン(25=ベルギー)か、同23位イボ・カロビッチ(37=クロアチア)になりそうだが、ゴフィンには3戦全勝、カロビッチにも直近の試合ではストレート勝ちだ。一戦一戦気は抜けないものの、苦にする相手はいない。

 それだけに佐藤氏は、並行してマリー戦を見据えた準備も進める必要があると指摘する。「リオではマリーとがっぷり四つで試合できる体力がなかった。かなり使い果たしていた。ガソリンを満タンにして挑むのがベスト」。リオでは準決勝でストレート完敗。全米でリベンジを果たすには、序盤戦から体力の温存が不可欠となる。

 さらに、佐藤氏はマリー戦のポイントに「サービス」を挙げる。「マリーは相手のセカンドサーブの時、必ず中に入って、早いタイミングで打つ。そこが脅威」。攻略のお手本になるのは“ジョコ流”だ。「ジョコビッチはマリーとやる時、相手にセカンドサーブのリターンをさせない戦略を取る。つまり、ファーストサーブの確率を上げるんです」

 マリーの猛追を受けるジョコビッチだが、今年も3勝1敗とリードし、絶対王者の牙城を守っている。その裏には、マリーへの徹底的な研究があることは間違いない。それは錦織にも十分、参考になるものだ。

 第1サーブは錦織にとって課題の一つ。確率を序盤からいかに高め、いい形で勝ち上がるかが、悲願成就への道となる。

最終更新:8月29日(月)16時49分

東スポWeb