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東京メトロと東武鉄道、荷物輸送の実証実験…物流3社と共同実施

レスポンス 8月29日(月)18時19分配信

東京地下鉄(東京メトロ)と東武鉄道、佐川急便、日本郵便、ヤマト運輸の5社は8月29日、東京メトロ有楽町線と東武東上線で物流実証実験を共同で実施すると発表した。旅客用の鉄道車両を使って荷物を運ぶ。

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発表によると、実験は9月9日から10月15日までの計10回、実施する予定。「拠点間輸送」と「拠点~駅間輸送」の二つのパターンで実験を行う。

拠点間輸送は5社全てが参加。物流各社の拠点からトラックで東京メトロの新木場車両基地に荷物を搬入し、ここで東京メトロ10000系電車の1両に荷物を載せる。有楽町線と東上線を「実験専用ダイヤ」で走り、東京メトロの和光車両基地や東武鉄道の森林公園検修区へ。ここからはトラックで物流拠点に運ぶ。

拠点~駅間輸送は、東京メトロとヤマト運輸、佐川急便の3社で実施。新木場車両基地から10000系の1両に荷物を載せ、新富町・銀座一丁目・有楽町各駅で台車1台程度の荷物を下ろす。

実証実験で実際に運ぶ荷物は、客から預かった荷物ではなく、実際の荷物の重量を模した段ボールなどになるという。

旅客用の鉄道車両を使った小規模な荷物輸送は、かつては多くの鉄道路線で行われており、旅客車と同様の構造を持つ荷物専用の車両(荷物車)を旅客列車に連結して荷物を輸送したり、あるいは荷物車のみで編成される荷物列車の運行も行われていた。しかし、トラック輸送の普及などにより鉄道荷物輸送は衰退し、近年は新聞輸送が一部の鉄道路線で行われるだけとなっていた。

その一方、京都市の京福電気鉄道とヤマト運輸は2011年5月から、電車を使用した宅配便輸送を開始。新潟県の北越急行と佐川急便も、最終列車を使用した宅配便荷物の輸送を計画中で、新しいタイプの鉄道荷物輸送が始まっている。旅客用の鉄道車両による荷物輸送は旅客鉄道の輸送余力の活用や、二酸化炭素(CO2)排出量の削減、トラックドライバー不足の解消などのメリットがあるとされる。

5社は実験終了後、取得したデータや旅客輸送に与える影響、物流各社のニーズなどを勘案し、トラック輸送から旅客鉄道を活用した貨物輸送への転換が実現できるかどうか検証するとしている。

《レスポンス 草町義和》

最終更新:8月29日(月)18時19分

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