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ウォール街で人気上昇中のヘッジファンド・リプリケーションとは?

投信1 8月29日(月)16時10分配信

投資家のヘッジファンド離れが進んでいますが、その一方で最近のウォール街ではヘッジファンドの「戦略」への再評価から、ヘッジファンド・リプリケーション(複製)へのニーズが高まっています。

なぜ今、ヘッジファンドの複製に注目が集まっているのか、その背景を探ってみましょう。

ヘッジファンドへの投資効果を低コストで実現

ヘッジファンドそのものではなく、コピー(複製)への需要が高まっている最大の理由はコストにあります。

米国ではここ数年、年金基金などの機関投資家がヘッジファンドへの投資を縮小する傾向にあり、低金利で運用利回りが低下したことから、手数料などのコストが割高となったことが主な理由とされています。

今月もニュージャージー州投資協議会が2017年のヘッジファンドへの資産の割り当てを現在の90億ドルから半減すると発表しました。残りの部分につても手数料を半額にした上で、事前に合意したリターンに達しなければ報酬を受け取らないことを条件とするなど、厳しい対応を迫っています。

ヘッジファンド・リサーチによると、ヘッジファンドの資産運用残高は2015年4-6月期をピークに減少に転じており、2016年4-6月期まで3四半期連続で資金流出となっています。

このように、ヘッジファンド業界は苦境に陥っており、投資家のヘッジファンド離れは加速している模様ですが、ヘッジファンドの投資手法そのものへの人気は根強いものがあります。

ヘッジファンドの特徴の1つとして、どのような市場環境においてもプラスのリターンを目指す「絶対リターン」型の戦略が挙げられます。ヘッジファンド複製の主な目的は、ヘッジファンドと同様の投資効果を低コストで実現することにあります。

今年2月にはゴールドマン・サックスが同社の人気リポートである「ヘッジファンド・モニター」に基づいた上場投資信託(ETF)を申請したことが話題となりました。ヘッジファンドが提出を義務付けられている四半期報告に基づき、ヘッジファンドが多く保有する50銘柄をピックアップするとしています。

米国には著名ヘッジファンドの投資対象を組み合わせたETFとして「Global X Top Guru Holdings Index(ティッカー:GURU)」があり、ヘッジファンドの過去のリターンからその傾向を読み取って、将来のパフォーマンスが近くなるようにポジションを調整しています。

このように、本来は高い報酬料が要求されるヘッジファンドへの投資を、戦略を複製することで低コストのETFにより代替することが可能となっています。

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最終更新:8月29日(月)16時10分

投信1