ここから本文です

嶺北で初の放射能汚染検査実施 実効性向上へ、原子力防災訓練

福井新聞ONLINE 8月29日(月)8時14分配信

 関西電力大飯原発(福井県おおい町)での過酷事故を想定した福井県原子力防災訓練は28日、おおい町などで行われた。同高浜原発事故を想定した27日の訓練に引き続き、30キロ圏の住民がスムーズに避難できるかを検証。嶺北でも初めて放射能汚染検査(スクリーニング)を実施した。今後、関係機関が課題などを洗い出し、さらなる実効性を高めていく。

 同原発から30キロ圏の内閣府が主導する広域避難計画はできておらず、県がまとめた広域避難計画要綱で定めた避難経路が妥当か確かめた。関係100機関から約千人と、住民約1650人が参加した。

 27日同様、若狭湾沖で午前6時に震度6弱以上の地震が発生し、原子炉が冷やせなくなり、放射性物質が放出されたとの想定で実施。避難訓練には152人が参加した。このうちおおい町、小浜市の5キロ圏住民75人は、放射性物質が放出される前に避難を開始。敦賀市、越前市の決められた受け入れ先へと避難した。5~30キロ圏の美浜町の住民77人は南越前町でのスクリーニングを経て、約100キロ離れた大野市へと向かった。

 移動にはバスやマイカーのほか、ヘリ、自衛隊車両、福祉車両も使われた。大飯原発から5キロ圏内のおおい町大島地区の住民避難では、はまかぜ交流センター(同町大島)から若狭ヘリポート(小浜市)まで陸上自衛隊のヘリ1機で移送を予定していたが、所属地(三重県)の悪天候で飛行を中止。タクシーによる移送に切り替えた。

 この日は関電が原発敷地内で事故制圧訓練を公開。日本原電が美浜町で整備を進めている原子力緊急事態支援組織(原子力レスキュー)と連携し、ロボットの操作訓練を行った。

 大飯オフサイトセンターでは関係機関の担当者が集まり、原子力災害合同対策協議会の全体会議を3回実施。住民避難の状況など情報を共有した。

 訓練後、藤田穣副知事は「嶺北で初めてスクリーニング訓練を実施するなど、2日間にわたって行政と住民が連携した。継続して実施していくことが防災力の向上につながる」と講評した。

福井新聞社

最終更新:8月29日(月)8時14分

福井新聞ONLINE