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名良橋晃の定点観測♯24「柔軟性がなかったU-23代表。東京五輪に向けてJ3やルヴァン杯参戦もあり」

theWORLD(ザ・ワールド) 8/29(月) 17:40配信

日本人選手の特徴のひとつ。第2、第3の選択ができない

リオ五輪に出場したU-23代表はグループリーグで敗退しましたが、正直もう少し見たいチームでした。中央突破があればサイドからの崩しもあり、攻撃では日本の良さが発揮されていました。決勝トーナメントに進出してブラジルと対戦するのを楽しみにしていたので、残念な結果となりました。

悔やまれるのは、初戦のナイジェリア戦です。3人のオーバーエイジを加えて調整する時間が十分になかったし、大会直前に久保裕也がヤングボーイズに呼び戻されるという想定外のことがありました。当初、手倉森誠監督は前線を久保と興梠慎三の2トップにして、4-4-2で戦おうとしていたと思います。このプランが崩れた結果、興梠を1トップとする4-1-4-1という不慣れなシステムを選択して初戦に臨みました。

ナイジェリアの攻撃力を考慮した結果だと思いますが、最終ラインには2人のオーバーエイジが加わったばかりでラインコントロールやチーム全体の統率に不安がありました。攻撃の選手ならば「個」の力で打開できますが、守備はまわりとの連係が必要で組織力を高めるにはやはり時間がかかります。「耐えて勝つ」(手倉森監督)という狙いがあったようですが、必要以上に守備的になってしまい相手の勢いに圧倒されました。

結果的にこのナイジェリア戦での敗戦が痛かったわけですが、大会を通じて感じたことがあります。選手たちは強い意識を持って戦ったと思いますが、指導者から言われていることをやっているだけという印象がどうしても残りました。やらなければいけないこと、守らなければならないルールはもちろんあります。そのうえで、自分が持っているストロングポイントを試合のなかでもっと発揮することが必要だと思います。

戦術を守ることは大事です。しかし、試合は常に動いていて、相手はこちらの考えの裏を突こう、逆を突こうとしてきます。戦術に縛られて自分の良さを出せないようでは、元の木阿弥です。ここ数年、~らしさを出せなかったという言葉をよく耳にします。ブラジルW杯を戦った日本代表も「自分たちらしさ」にこだわったチームでしたが、その一方で柔軟性がなくグループリーグを突破できませんでした。今回のU-23代表も同じように柔軟性がありませんでした。

試合前に「耐えて勝つ」というプランがあったとしても、状況に応じてピッチのなかで変えていかないといけない。実際にキックオフされたら自分たちで判断し、戦い方を変えることがときには必要です。事前に用意したゲームプランに対して、現状がどうなのか冷静に判断し、柔軟に対応しなければなりません。日本人選手は戦術に縛られて頭でっかちになり、試合中に第2、第3の選択ができない傾向があります。私はここに日本サッカーのウィークポイントがあると思っています。

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最終更新:8/29(月) 17:40

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