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「北朝鮮ミサイル非難」安保理声明に中国も参加、その理由は

ハンギョレ新聞 8月29日(月)6時38分配信

今月初め要求した「THAAD反対」が声明に盛り込まれずとも賛同 SLBMの戦略価値の「名分のため」という分析 G20サミット前に衝突避け妥協したという分析も 直ちに「対北協調」への転換は難しい

 北朝鮮の相次ぐミサイル発射実験に対する国連安全保障理事会の糾弾声明が26日(現地時間)、全会一致で採択されたことにより、今月初めには慎重な姿勢であった中国の動向が変わった背景に注目が集まっている。

 今回の報道機関向け声明で安保理は、最も近日の24日の北朝鮮による潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)試験発射を含め、7~8月に実施された4件の弾道ミサイル発射に対し「安保理加盟国はこれを強く糾弾する」と表明し、北朝鮮に安保理決議の履行を求めた。声明は3月に北朝鮮制裁決議案2270号の採択後、4~6月に実施された6件の発射に対しても「深刻な憂慮」を示し、「繰り返し安保理声明を露骨に無視した」との内容を盛り込んだ。

 中国は、米国が作成した草案に数回修正を要求したと伝えられるが、最終的には糾弾声明に参加した。特に3日、日本の排他的経済水域(EEZ)に落とされた北朝鮮の弾道ミサイル発射直後に招集された安保理では、中国が「高高度防衛ミサイル(THAAD)反対」の内容を要求したために声明は見送られたが、今回の声明にはこのような内容がなかったにもかかわらず採択された。

 中国の態度の変化は、まずSLBM発射成功の戦略的価値のためという分析がなされている。国連の高位消息筋は「発射が大きく成功したため、実戦配備されれば地域情勢に脅威を与えかねず、中国が何の反応も見せずにいることは難しい」とし、「THAAD問題が平行線をたどる状況で、中国がこのような深刻な問題にまず協力してこそ後で名分が立つと判断した」と話した。

 主要20カ国(G20)サミット(9月4~5日)の主催国として衝突局面を一旦避けたという評価も出ている。毎日新聞は「(中国は)主要20カ国サミットの成功に向けて『中国対日米韓』よりも協力関係の印象を与えたいという考えがある」と伝えた。このため「THAAD反対」の立場も「安保理加盟国は朝鮮半島周辺の緊張緩和に向けた努力の重要性を強調する」との内容が声明に盛り込まれることで妥協したという見方もある。

 ただし、安保理声明の採択だけでTHAADの韓国配備決定後に可視化している韓日米対中国・ロシアの対立構図が解消され「対北協調」に変わるとの期待はできない。「戦略的バランスの毀損」を強調する中国が、THAAD配備決定撤回の要求から退く可能性はほとんどないからだ。11月米国にどんな政権が誕生するかも流動的であるうえ、THAAD、南シナ海、尖閣諸島(中国名・釣魚島)、中央アジア・中東での米ロの衝突など、地域内での主要国の衝突も多い。北京青年報は27日、専門家コラムで朝鮮半島問題について「行く先が悲観的で暗い。今後半年以内に転機が訪れるようには見えない」と指摘した。

 一方、安保理声明に関して北朝鮮は28日、「外務省報道官声明」で「断固として全面的に排撃する」と表明し、「米国が我が共和国の尊厳と生存権を脅かした以上、我々は思弁的な行動措置を重ねて示し続ける」と明らかにした。

北京、ワシントン/キム・ウェヒョン、イ・ヨンイン特派員、キム・ジンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:8月29日(月)6時38分

ハンギョレ新聞

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