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ドル一時102円台、米年内利上げ観測と日銀緩和期待で2週間ぶり高値

Bloomberg 8月29日(月)10時10分配信

29日の東京外国為替市場では、ドル・円相場が約2週間ぶりに1ドル=102円台まで上昇。先週末のジャクソンホールでのイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長らの発言を受けて米国の年内利上げ期待が高まっている。さらに、日本銀行の黒田東彦総裁が追加緩和の余地があると発言したことで日米金融政策の乖離(かいり)が意識されている。

午前10時5分現在のドル・円は前週末終値比0.1%高の101円98銭。早朝に102円14銭を付けた後、いったん伸び悩んだが、その後102円16銭まで上昇し、今月12日以来の高値を付けている。

イエレンFRB議長は26日、ワイオミング州ジャクソンホールでの金融当局者やエコノミストらに向けた講演で、「労働市場の堅調さが続いていることや、経済活動とインフレに対する当局の見通しを考慮すると、フェデラルファンド(FF)金利引き上げの論拠はこの数カ月で強まったと考えられる」と述べた。

フィッシャーFRB副議長は同日、ジャクソンホールでCNBCのインタビューに応じ、イエレン議長の発言について、9月利上げの可能性を残していると発言。米国は「完全雇用と考えられる水準にかなり近い」とし、インフレ率は2%目標に達していないものの上昇していると述べた。

一方、日銀の黒田東彦総裁は27日、量・質・金利のいずれについても「追加緩和の余地は十分にある」と述べた上で、2%の物価目標の実現のために必要と判断した場合は、ちゅうちょなく3つの次元で追加的な緩和措置を講じていく姿勢をあらためて示した。総裁はマイナス金利についても「制約が存在すると考えるのが自然」としながらも、現在のマイナス0.1%はそうした制約からは「まだかなりの距離がある」と語った。

マネースクウェア・ジャパン営業本部法人部長の工藤隆氏は、ドル・円は日米金融当局者発言の相乗効果で上昇していると説明。「気になるのは輸出企業の手当てが遅れていることだが、101円台もかなり大きな売りがあったのを何とかクリアしているので、地合い的にはドル買い方向とみている」と話す。

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最終更新:8月29日(月)10時10分

Bloomberg