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イエレン議長、将来的に当局者がインフレ目標を引き上げる状況を想定

Bloomberg 8月29日(月)11時38分配信

イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が米ワイオミング州ジャクソンホールでのシンポジウムで26日行った講演の結果、将来の米金融政策当局者らがインフレ目標を引き上げる可能性が強まった。さらに、深刻なリセッション(景気後退)への対応としてFRBが購入し得る資産の種類が増える公算も大きくなった。

イエレン議長は連邦準備制度としてそうした手段を「活発には検討していない」と強調する一方で、「それらは重要な調査研究テーマだ」と指摘した。

同議長は米金融当局が「たいていの状況下」で景気下降に対応するのに十分な手段を現在有していると言及。具体的には資産購入や、「金利を低水準に据え置く」と公約するフォワードガイダンスなどだと説明した上で、「とはいえ、これらのツールは万能薬ではない。そして将来の政策当局者らは、深刻で長期的な景気下降に対応するにはこれらツールでは不十分だと認識する可能性がある」と論じた。

元FRBエコノミストで、現在はコーナーストーン・マクロのパートナー、ロベルト・ペルリ氏は米金融当局がインフレ目標を引き上げるかどうかや、他の目標に切り替えるべきかどうかでコンセンサスに至るのは何年も先になる可能性があると予想。「これは重大な問題であり、議論を尽くしてこれが適切だと確信する必要がある」との見方を示した。

BNPパリバのシニア米国担当エコノミスト、ローラ・ロスナー氏は将来、連邦準備制度の新たな政策選択肢が検討される可能性への道筋をイエレン議長は「開いている」とした上で、「私が重要に思うのはマイナス金利が挙げられなかったことだ」と述べた。

イエレン議長は日本やユーロ圏が導入したマイナス金利に触れなかったものの、米金融当局が将来、新たな種類の資産購入も検討する可能性があると示唆した。FRBが金融政策の実施で購入可能なのは米国債と、ファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)やフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)など政府系機関が発行ないし保証する証券に限られる。一方、米国以外の中央銀行の制約は緩く、欧州中央銀行(ECB)は今年、社債の購入を開始し、日本銀行は上場投資信託(ETF)など多様な資産を買い入れる。

イエレン議長は「将来の政策当局者は他の中銀が採用している一部の追加的ツールの検討を選択する可能性があるが、ツールの追加は費用と便益を極めて慎重に判断する必要があり、場合によっては法制化も必要となり得る」と述べた。

原題:Yellen Imagines a Future Where Fed Tinkers With Inflation Target(抜粋)

Jeanna Smialek, Richard Miller

最終更新:8月29日(月)11時38分

Bloomberg

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