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ヘッジファンドで働きたい?-クオンツ知識で採用される可能性上昇

Bloomberg 8月29日(月)14時24分配信

ヘッジファンド業界では経営学修士号(MBA)や証券アナリストの経験を有する求職者は、もはや採用を勝ち取る可能性の高い最前線の候補者でない。だが、偏微分方程式やウェーブレット解析の知識があれば、ヘッジファンドはあなたを採用したがる。

ヘッジファンドは投資に関して人に頼ってきたが、リターン低迷に対する解決策を求める中でこれまでになくクオンツ人材の採用に重点を置いている。ルネッサンス・テクノロジーズやツー・シグマ・インベストメンツは投資で複雑な数学モデルを採用する先駆的企業として知られ、他のヘッジファンドもこれらの企業に追い付こうとしている。

人材仲介会社オプションズ・グループ(ニューヨーク)のマイケル・カープ最高経営責任者(CEO)は「ヘッジファンド業界でこれほどクオンツ人材の需要があったことはかつてない。ヘッジファンドと名の付く企業はどこでもクオンツ人材を探している」と指摘する。同CEOはヘッジファンド業界での人材仲介業務で25年の経験がある。運用資産190億ドル(約1兆9400億円)のキング・ストリート・キャピタル・マネジメントがビッグデータ分析の専門家の増員を目指しているほか、同110億ドルのチューダー・インベストメントは事業改革の一環としてクオンツの知識のあるトレーダーとリサーチャーの採用を望んでいる。両社の事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。バリャスニー・アセット・マネジメントはリンクトインに過去1カ月間に少なくとも5人のクオンツ人材の求人を掲載した。

キング・ストリートとチューダーの広報担当者はコメントを控え、バリャスニーの担当者からは回答を得られていない。

科学者や数学者、プログラマーは低い報酬では採用できない。オプションズ・グループによれば、大手ヘッジファンドでは一流大学の博士号保持者の初任給の基本給は最高で年間15万ドルで、学士号の場合は13万ドル。5年後には最大20万ドルの報酬を受け取るクオンツ人材もいるという。金融業界で最長3年の経験を有する調査アナリストのヘッジファンドでの初任給は8万-10万ドル。

チューダーの主力運用者は現在、クオンツ人材の支援を得て投資を行っているが、システマチック企業でのトレーディングは全てコンピューターモデルによってコントロールされている。投資パターン分析のためのデータ収集や、人工知能の一種である機械学習ツール開発のためにクオンツ人材を採用している企業も数社ある。

原題:Want a Hedge Fund Job? Knowing About Wavelets Improves Your Odds(抜粋)

Saijel Kishan

最終更新:8月29日(月)14時24分

Bloomberg