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ついに配信開始! トム・ヒドルストンが語る新作スパイ劇『ナイト・マネジャー』

ぴあ映画生活 8/30(火) 17:07配信

テイラー・スウィフトとのロマンスがネットで報道されて以来、次のジェームズ・ボンド候補から降格したなどと噂され、キャリアへの影響が心配されるトム・ヒドルストン。しかし、落胆するなかれ。じつはボンドに勝るとも劣らないような、抜群にスリリングで硬派なスパイ劇でその才能を発揮しているのである。Amazonプライム・ビデオにて配信が始まったジョン・ル・カレ原作の全8話シリーズ、『ナイト・マネジャー』だ。監督は『未来を生きる君たちへ』でアカデミー外国語映画賞を受賞したデンマークのスサンネ・ビア。なんとも好奇心をそそられる顔合わせにより、ヒドルストンのかつてないほど鋭利でぞくぞくするような魅力が引き出されている。

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ラグジュアリー・ホテルの夜勤マネジャーを務める元軍人のパインは、トラブルに巻き込まれたことをきっかけに、英国諜報機関から勧誘され、国際的な武器ディーラーの組織にスパイとして潜入する。彼が申し出を受け入れたのには、個人的な理由があった。もともと十代の頃からジョン・ル・カレのファンだったというヒドルストンは、このミステリアスな主人公を演じる、願ってもない機会に飛びついたという。

「最初に彼の本に出会ったのは、17歳のとき。父の書斎に『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』(注:映画『裏切りのサーカス』の原作)があって手に取ったのがきっかけだ。以来、歳を取るにつれて熱烈なファンになった。彼はスパイ・スリラーの巨匠であるとともに、とても誠実さを感じさせる。人々が悪に取り込まれていくことに対しての怒りがあり、英国市民として何を誇りにし、何を恥ずべきかということを、常に考えてきた人だと思う。まさかこんな役柄を演じられる機会が来るなんて、本当に光栄だったよ」
 
役作りのため、彼はまずホテルのマネジャーに付いて修行したと語る。「ホテルという場所はシアターのようだ。ステージもあれば楽屋もある。実際マネージメントの仕事はパフォーマンスに似ている。洗練されたプランニングと細心の注意を必要とし、とてつもない鍛錬が要求されるからね。もっとも、パインには元兵士という側面もある。ホテルのマネジャーにしろ兵士にしろ、彼はユニフォームの匿名性に自分を隠すことで安心できるんだ」

組織に潜入し、危機を乗り越えながら才覚を表すパインはついにボスの片腕となり、彼を告発する好機を窺う。エジプト、スイス、モナコ、マヨルカ島などのラグジュアリーなホテル、シャンパンと魅力的な女性たち……そんな環境の中でしかし、深い影を負いながらポーカーフェイスを保つ複雑なキャラクターは、俳優として大きなチャレンジだったようだ。

「とても難しかったけれど、僕はできるだけパインの絶望に身を浸すようにした。何がいいスパイを作り上げるのか、思うにそれはその人なりの理由の大きさにあるんじゃないかな。彼は過去に対する悔恨と自分への恥辱を抱いていて、それが人にはない勇気を発揮させる。さらに自分のアイデンティティを操作する能力もそなわっている。本心を隠し、他人が見たがっているものを差し出すスキル。ちょっと俳優と似ているって? 否、俳優の場合、異なる人々を演じるということはさまざまな人間性を発見し、探求することだと思う。だからスパイとは根本的に異なり、それはとてもヒューマニスティックな行為だというのが僕の考えだ。それに僕は、嘘をつくのがとても下手なんだよ(笑)」

果たしてその言葉が本当かどうかは、ぜひ本作を観てから判断していただくのがいいだろう。

『ナイト・マネジャー』
Amazonプライム・ビデオにて見放題独占配信中

取材・文:佐藤久理子

最終更新:8/30(火) 20:07

ぴあ映画生活

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