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【W杯アジア最終予選】本田弱気モードの裏

東スポWeb 8月30日(火)16時42分配信

 エースの落日が近づいている。ロシアW杯アジア最終予選UAE戦(9月1日、埼玉)に臨む日本代表は29日に埼玉県内で練習を行い、FW本田圭佑(30=ACミラン)ら欧州組が続々と合流した。W杯の切符をかけた大舞台では絶対エースの活躍が不可欠になるが、当の本田は、いつになく弱気モード。その裏には急成長する新エース候補の存在があった。

 この日の午前中に帰国した本田は、そのままチームに合流し、練習ではランニングなど軽いメニューで汗を流した。同じく、この日合流したFW岡崎慎司(30=レスター)やFW武藤嘉紀(24=マインツ)らと談笑し、普段と変わらず終始リラックスムードだった。

 しかし練習後、取材に応じた本田に明らかな“異変”が。どんな時もビッグマウスを貫いてきた男が珍しく弱音を連発したのだ。所属するイタリア1部リーグのACミランでは、開幕から2試合連続で出番がなかった。実戦の場から遠のいていることに「問題ないようにしないといけない。ただ練習と本番は違う。戦術で相手との駆け引きもある。やってみないと分からないこともある」と試合勘への影響に顔を曇らせる。

 クラブでどんな状況にあっても代表では常に結果を残してきたが、最終予選を前にトーンは上がらない。6月のキリンカップを左ヒザ裏痛で欠場。代表でのプレーは3月のW杯アジア2次予選以来約5か月ぶりで、連係面についても「確認するほどの時間がない。あと2日では全部はできない。ぶっつけ本番でしょう」と不安を吐露した。

 本田の舌が“不調”なのは極めて異例。一体なぜなのか。一つには、代表で右FWのポジションを争うMF清武弘嗣(26=セビリア)の台頭がある。バヒド・ハリルホジッチ監督(64)はクラブでのパフォーマンスを重視し、現在最も注目しているのがスペインに移籍した清武だ。「日本人がビッグクラブでプレーするのは、うれしい。新たなクラブでかなりのトレーニングを積んでいる。セビリアの監督は私と同じか、それ以上の要求をする。成功すると確信を持っている」と非常に高い評価を与えている。

 世界屈指の名門に加入した清武は、エスパニョールとのスペイン1部リーグ開幕戦で1ゴール1アシストの衝撃的なデビューを飾り、現地での株が急上昇。セビリアの名将ホルヘ・サンパオリ監督(56)による指導で飛躍的な成長を遂げている状況は、代表指揮官も把握しており、スタメン抜てきの準備を整えている。

 一方で、かねて本田には「クラブで出場機会を得られず、コンディションの整わない選手は、誰であろうと使わない」との方針を告げている。自身を取り巻く厳しい環境を誰よりも本田が痛感しており、“オレ様節”も鳴りを潜めたのだ。長年君臨してきたエースの座を、ついに明け渡す時が来るのか。

最終更新:8月30日(火)16時42分

東スポWeb

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