ここから本文です

「三日坊主」「石の上にも三年」……日本人はなぜ「3」が好き?

TOKYO FM+ 8月30日(火)11時27分配信

子どもの頃、毎日の夏休みの宿題が1日でも遅れたりすると、まわりの大人から「三日坊主になるよ」と注意された経験はありませんか? でも、この「三日坊主」という言葉。実際には3日でやめていなくて、4日でも1週間でも、1ヵ月でも、すぐやめてしまうことを「三日坊主」と言います。今回は、この「三」という数字に注目してみました。

何かを始めてもすぐ飽きてしまうことの例え、「三日坊主」。
衝動的に仏門の道に入っても、辛いお寺でのお勤めにすぐ音を上げて、三日でやめてしまう……そんなところから出来た言葉。
でも、なぜ「三日」なのだろうと思ったことはありませんか?

よく考えてみると、日本のことわざや言葉には、「三」がつくものがたくさんあります。
「石の上にも三年」「早起きは三文の得」「三度目の正直」「三人寄れば文殊の知恵」「三種の神器」……。
古い言葉だけでなく「御三家」や「世界三大○○」のように3つをひとくくりにするのも大好き。

ほかにもあります。
結婚式のときに行う「三々九度」。京都にあるお堂は「三十三間堂」。東京タワーの高さは333メートル。
なぜこんなにも、「三」が好きなのでしょうか。

理由は諸説ありますが、最も大きいのは「陰陽思想」の影響だと言われています。
陰陽思想では奇数が「陽」、偶数が「陰」であり、奇数を尊び偶数を嫌うという傾向があるのです。
「1」は、最初の奇数として神聖なものであり特別。
2や4など、割り切れる数字は「対立」を予感させます。
3は、最も区切りが良く「調和」を表わすものだと思われてきたのです。

また、語呂として「3つ」は「満つ」……「満たされる」という語感と近いため、おめでたい数だとされているという説もあります。

大昔、まだ数の概念があやふやだった頃、三という数字は一番大きい数字だと考えられていました。
無限という概念に近かった三は、古事記や日本書紀でも多くみられる数字となっています。
三人の神様が出てきたり、神聖な鳥として描かれる八咫烏(やたがらす)の足が三本だったり。
桃太郎のお供も三匹、浦島太郎が竜宮城にいたのも三年。
なんだか面白いですね。

私たちの中にある「3はちょうどいい」という感覚は、太古の昔から根付いているもののようです。

(TOKYO FMの番組「シンクロのシティ」2016年8月29日放送より)

文/岡本清香

最終更新:8月30日(火)11時27分

TOKYO FM+