ここから本文です

日本初の鋼製貨車復活へ 鉄道ファン、解体寸前に大井川鐵道から購入

福井新聞ONLINE 8月30日(火)17時19分配信

 福井県敦賀市で走っていた日本初の鋼製の貨車(無蓋(むがい)車)「ト20000形」を復元、展示しようと、笹田昌宏さん(45)=滋賀県甲賀市在住=が、解体寸前だった同じ設計の「ト100形」を購入し29日、敦賀市疋田の私有地に搬入した。新疋田ミニ鉄道公園として整備し、10月末の公開を目指している。

 ト20000形は1959年まで国鉄の車両として敦賀を含め全国で走っていた。現存する車両はない。ト100形は静岡県の大井川鐵道で走行し、名称が異なるだけで同じ設計という。

 子どもの頃から鉄道ファンという笹田さんは、日本海側で初めて鉄道が通った敦賀で当時の技術が凝縮された車両を残そうと、今年6月中旬、大井川鐵道所有で現存する最後の一台のト100形が解体されることを知り、個人で購入した。

 1937年製で20両生産されたうち11番目の車両。全長約6・4メートル、幅約2・6メートル、容積は約9・3立方メートル。当時は溶接技術が未発達で、びょうで鋼板をつないだのが特徴という。さびを落とし、傷んで抜けた床板を張り直す。黒く塗り直し、ト20000形として復元する。

 この日は、静岡県島田市の大井川鐵道新金谷駅でト100形をトラックに積み搬出。午後3時ごろ敦賀市に到着し、約1時間かけて設置した。

 10月30日に公開を予定しており、市民や鉄道ファンの集う公園として整備し、同市に寄贈したいと考えている。寄付を受け付けている。

 笹田さんは「保存する使命感に燃えて動いていたのでほっとした。皆さんに親しまれる空間になれば」と笑顔をみせた。

 安全のため、公開日以外は敷地内に立ち入らないよう呼び掛けているが、道路沿いからの見学は可能。問い合わせはメールで受け付ける=msasada14188@gmail.com。

福井新聞社

最終更新:8月30日(火)19時23分

福井新聞ONLINE