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10~12月積み原料炭が一段高へ、100ドル超え濃厚

鉄鋼新聞 8/30(火) 6:00配信

 製鉄用原料炭の価格が10~12月積みで一段高となる可能性が強まっている。オーストラリアの一部有力炭鉱の生産障害や中国河北省の洪水などを背景に需給が一時的にひっ迫しているためで、豪州サプライヤーは9月にも本格化する日本の高炉メーカーとの交渉で、強気の販売姿勢をとる見通しだ。足元の四半期価格(1トン92・5ドル、本船渡し価格)に対し、新価格は100ドル超になる公算が大きい。

 原料炭(強粘結炭=コークス主原料)の価格は今年1~3月積みの81ドルを底に、4~6月(84ドル)、7~9月と2期連続で上昇。10~12月積みが100ドルを上回れば、3期連続の値上げになるほか、15年4~6月積み(109・5ドル)以来の大台回復となる。
 原料炭需給をめぐっては、豪クイーンズランド州の複数の有力炭鉱で7月、生産障害が発生したのをきっかけにタイト感が浮上。さらに中国河北省の洪水被害によって同国内の石炭輸送がまひしたのを受け、中国の輸入業者が豪州からの原料炭輸入を拡大したことも需給ひっ迫に拍車を掛けた。こうした動きを背景に一部で使われているスポット価格は8月以降、急激に上昇している。
 インドでは、粗鋼生産が高水準に推移する中、高炉メーカーの輸入意欲は旺盛。米国の石炭輸出の停滞もあって、当面は需給ひっ迫感が残る見通しだ。
 日本向けの10~12月積み価格交渉が本格化するのは来週以降。足元の需給ひっ迫が長期化するとの見方は少ないものの、10~12月積みに関しては値上げは避けられない状況。サプライヤー側の提示価格が100ドルを上回るレベルとなるは確実な情勢だ。
 鉄鉱石の10~12月積み価格はほぼ横ばいで決まるとみられ、10~12月積みに関しては原料炭の値上げ分が銑鉄コストに上乗せされる形で、高炉メーカーは原料上昇分の転嫁を迫られそうだ。

最終更新:8/30(火) 6:00

鉄鋼新聞

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