ここから本文です

電子たばこで火花、JTがフィリップモリス追う-妻に遠慮不要と人気

Bloomberg 8月29日(月)6時0分配信

たばこは吸いたいが、あまり周囲に迷惑を掛けたり健康を害しないものがいい-。そんなわがままな愛好者を狙った米フィリップモリスインターナショナル(PMI)と日本たばこ産業(JT)の戦いが過熱している。

戦いの舞台は「加熱式たばこ」と呼ばれる電子たばこの一種だ。世界最大の上場たばこメーカー、フィリップモリスは2014年に「アイコス(iQOS)」を日本の一部地域で試験投入し、今年4月から全国販売を開始した。一方、JTは「プルーム・テック」で迎え撃つ。紙巻きたばこに比べて副流煙が出なくて臭いが少なく、健康リスクも抑えられる可能性のある加熱たばこへの関心は高く、低迷する国内たばこ市場の中で明るい材料となっている。

調査会社の英ユーロモニター・インターナショナルによると、15年の日本で紙巻きたばこの売上高が前年比0.9%減の321億ドル(約3兆2700億円)となったのに対し、加熱式たばこは同約5倍の460万ドルと急増した。ユーロモニターのアナリスト、宇都宮あかり氏は、禁煙する人が増えるにつれて新しいたばこ需要が増える傾向は今後も続くとみている。

禁煙失敗

東京在住の山本哲夫さん(40)は「妻の前で吸っても臭いがつかないので文句を言われず、精神的に楽になった」と話す。山本さんは何度も禁煙を試みたものの成功したことがなく、アイコスを試すことにしたという。

JTの「全国たばこ喫煙者率調査」によると、日本の成人の喫煙率は今年約19.3%と、15年の約19.9%、10年の23.9%から低下傾向にある。高齢化に伴い健康意識が高まっていることに加え、喫煙規制が強まっていることが理由という。「日本では清潔で健康にいいとみられることが大切」で、煙の出ない加熱式たばこは非常に衛生的と受け止められていると、宇都宮氏はみている。

電子たばこにはニコチンを溶かした液体を利用するものもあるが、日本ではこうした液体タイプは医薬品・医療機器の扱いとなり規制も厳しい。これに対し本物のタバコ葉を使用する両社の商品は、財務省の分類ではパイプたばこの扱いとなる。

1/2ページ

最終更新:8月29日(月)6時0分

Bloomberg