ここから本文です

7月消費支出は5カ月連続マイナス、小売り販売額もなお水面下

Bloomberg 8月30日(火)11時4分配信

7月の消費支出は5カ月連続で減少した。小売業販売額も前年同月比でマイナスとなった。いずれも市場予想を上回ったものの、内需の弱さは根強く残っている。一方、失業率は1995年5月以来、約21年ぶりの低い水準に改善した。

総務省が発表した7月の家計調査によると実質消費支出(2人以上の世帯)は1世帯当たり27万8067円で前年同月比で0.5%減少した。減少幅は前月(2.3%減)から縮小。自動車関係費を含む「交通・通信」が8.5%減、「被服および履き物」が7.0%減だった。ブルームバーグ調査の予想中央値1.5%減は上回った。前月比(季節調整値)では2.5%増加した。

経済産業省が発表した7月の商業動態統計では小売業販売額は前年同月比0.2%減と5カ月連続で減少したものの、ブルームバーグの予想中央値0.9%減は上回った。季節調整済みの前月比では1.4%増だった。

賃金が伸び悩む中、消費の明確な改善には至っていない。日本銀行は9月20、21の両日、金融政策決定会合を開き、これまでのマイナス金利付き量的質的金融緩和の総括的検証とともに金融政策の在り方について議論する。

SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは、消費は年初から持ち直していると指摘し、「節約志向が強過ぎたのが少し和らいできた」とみる。ただし急回復につながるとは言えず、持続的な消費の回復には労働政策などの構造改革が必要になるとの見方を示した。

伊藤忠経済研究所の武田淳主席研究員は、消費が6月に比べて堅調だった要因として週末が5回あったことを挙げ、「本当に需要があるかどうかはもう少し見ないといけない」と指摘。悪化とも好転とも言えない状況で、「賃金が伸び悩む中では、消費者のお財布のひもは固いままだろう」とコメントした。

総務省発表の労働力調査では、7月の完全失業率は3.0%と前月(3.1%)に比べて改善した。ブルームバーグの予想中央値は3.1%。中でも女性の就業者数は2833万人に上り、うち就業率(15-64歳)は66.3%で過去最高を記録した。一方で、厚生労働省が発表した7月の有効求人倍率は1.37倍と前月と同水準だった。

Kyoko Shimodoi

最終更新:8月30日(火)11時4分

Bloomberg