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ワッツアップのプライバシー方針変更は約束破りか、欧米当局が懸念

Bloomberg 8月30日(火)13時17分配信

米フェイスブック傘下の無料メッセージアプリ「ワッツアップ」のプライバシー方針の変更が、米国と欧州当局の調査対象になりつつある。ワッツアップはフェイスブックによる買収が発表された2014年、個人情報保護の方針は変わらないとユーザーに約束していた。

同社は先週、広告主などがワッツアップのユーザーに直接メッセージを送信できるようにするほか、フェイスブックや写真共有サービス「インスタグラム」の利用者をターゲットとする広告の効果を高められるようなワッツアップのデータ活用を始めると発表した。この方針変更はワッツアップの収入増加につながるかもしれないが、プライバシー保護の強さを好感してアプリを利用してきたユーザーを怒らせる可能性もある。

方針変更は不公平で詐欺的な慣行を禁じた連邦法に違反するとして2つの消費者団体が29日に共同で申し立てを行い、米連邦取引委員会(FTC)が調査を開始したと事情に詳しい関係者が明かした。FTCは申し立てについてコメントを控えた。これより前の同日、欧州連合(EU)の規制当局は域内ユーザーが引き続き個人情報管理に関する権限を持つべきだとの見解を示し、「プライバシー方針の変更を非常に警戒している」との声明を出した。

ワッツアップは同日、同社が「法律を順守し、プライバシーに関する方針の入手を容易にすると同時に主たる変更の全体像を提示し、個人データの使われ方を既存ユーザーが管理することも含め、利用者自身が適切な決定を下せるようにしてきた」と発表した。

欧州では、イタリアのデータ保護当局もワッツアップの方針変更は「多数の市民と多くのワッツアップ利用者の情報保護」をめぐり懸念を生むものだと指摘。英国の情報コミッショナーは26日、「このような事態を明るみに出し、個人情報がどう共有されるのかについて企業が国民に対して透明であることを確実にする」ことが責務だとの声明を発表した。

原題:Facebook’s WhatsApp Privacy Changes Raise EU, U.S. Concerns (1)(抜粋)

Stephanie Bodoni, David McLaughlin

最終更新:8月30日(火)13時17分

Bloomberg