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ブラジルのルセフ大統領、弾劾裁判で意見陳述

BBC News 8月30日(火)12時4分配信

停職中のブラジルのルセフ大統領(68)は29日、自らの弾劾裁判が行われている上院で意見陳述し、増大する財政赤字を少なく見せるために予算を不正操作した事実はないとして、無罪を主張した。

ルセフ氏は、自分は2014年大統領選で負かせた勢力による政治クーデターの犠牲者だと述べ、「意図的かつ不正に疑いがかけられているが、私は罪を犯していない。本物のクーデターまで、あと一歩の状況だ」と述べた。

上院は今週末までに、ルセフ氏の大統領罷免の是非を判断する予定。

29日の上院本会議では、ルセフ氏の冒頭陳述の後、数十人の上院議員による反対尋問が行われ、審理は夜まで続いた。

ルセフ氏と最も激しく対立するひとりで、前回大統領選の対立候補だったアエシオ・ネベス氏は、当選したからといって法律を破る権利はないと述べた。これに対しルセフ氏は、「当選したその日から、政権への不安定化工作がいくつかあった。あなたは組織的に、私を非難してきた」と応じた。

ルセフ氏に対しては、14年10月の大統領選を有利に進めるため、社会保障関連予算を不正執行しブラジルの予算法に違反した疑いがかけられている。

「戦い続ける」

ルセフ氏は、有権者5400万人の支持を得て自分は再選されたと指摘し、憲法を常に守ってきたと述べた。また、ブラジルの軍事政権に抵抗した自らの過去にも触れた。

自分はより平等な社会を実現するために戦ってきたと述べ、自身の政権の成果が「危険にさらされている」とも語った。

さらに、テメル暫定大統領の政権は公的支出を抑制し、少数の経済的エリートの利益を優先すると警告。「ブラジルの将来がかかっている」と訴えた。

ルセフ氏は、反政府活動で投獄された経験について再び触れて、冒頭陳述を締めくくった。「何日も続いた」拷問について語った時には、声を詰まらせる場面もあった。

ルセフ氏はさらに、弾劾裁判に反対する上院議員たちに感謝した上で、対立議員たちにも「罷免に反対票を投じよう、民主主義に投票しよう!」と呼びかけた。

ルセフ氏の陳述が終わると、所属する労働党の上院議員たちは立ち上がって拍手したが、対立議員たちは無表情で席に座り続けた。

ルセフ氏の罷免決定には、上院議員81人のうち54人の賛成票が必要だ。

ブラジルの日刊紙フォルハ・デ・サンパウロが報じたところによると、現時点で52人の上院議員が罷免支持を表明している。一方、18人が罷免に反対しており、11人が意見を明らかにしなかったか、まだ意見を固めていないという。

ルセフ氏が罷免されれば、現在の任期が終わる2018年12月までテメル暫定大統領が大統領を務める。

ルセフ政権で副大統領だったテメル氏は、今年5月にルセフ大統領が弾劾裁判で停職になったのを受け、暫定大統領に就任した。

(英語記事 Brazil's Dilma Rousseff defends record at impeachment trial)

(c) BBC News

最終更新:8月30日(火)12時4分

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