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マジシャン・新子景視「グランド・イリュージョン」を見破るヒントは劇中にあり

映画.com 8月31日(水)8時0分配信

 [映画.com ニュース] マジシャンの新子景視が映画.comのインタビューに応じ、ジェシー・アイゼンバーグが天才マジシャンに扮したヒットシリーズの第2作「グランド・イリュージョン 見破られたトリック」の魅力を、プロ目線で解説した。

 華麗なイリュージョンで汚れた金を奪い、世の中に還元するイリュージョニスト集団「フォー・ホースメン」の活躍を描いた「グランド・イリュージョン」(2013)の続編。新たなターゲットとしてハイテク企業の不正を暴こうとしたフォー・ホースメンだったが、天才エンジニアのウォルター・メイブリー(ダニエル・ラドクリフ)にイリュージョンを見破られ、反対に追い詰められていく。

 前作に続いて世界を代表するマジシャン、デビッド・カッパーフィールドが監修を務め、雨を止める、水たまりにダイブして姿を消すなど、目を見張るようなイリュージョンの数々が登場する。“前作超え”ともいえる大掛かりなイリュージョンばかりだが、新子は「僕がマジシャンとして見たことのある映像や仕組みがありますし、実際に認識しているものです。理論的には可能ですね」と言い切る。その上で「映画だからこそできるマジックの魅力の伝え方に、フォーカスを当ててやられてるなと感じました。『グランド・イリュージョン』は、映画の中で布石を解説するので、一瞬も目を離す隙がない」と称賛する。

 「本来はないものを、いかにそこにあるかのように思わせてから消すか、というのがマジックの考え方。心理的誘導ですね。元々あるものを消しているのか、それともないものをあるように見せているのか。それがヒントです。映画の中でも『観客が目の前にいると思った瞬間には、マジシャンは真後ろにいる』と語られていますが、マジシャンは皆さんにとって盲点というか『そんな発想ない』という発想を常に考えています。マジシャンのする動きに、無駄なものは1つもない」と含みを持たせた。

 マジシャンにとって種明かしはタブーといえるが、今作はその点を巧みに扱った作品だと新子は語る。「(本シリーズは)映画自体がイリュージョンなんです。今回、前半のある大きなシーンで、あえて種明かしをすることで映画に対してマジックを仕掛けているんですよ。種明かしをすることで、観客がどういう風に食いつくか計算して作られている。『次のマジックも明かしてくれるのかな』『次はだまされないぞ』と思うから、しっかり見ますよね。でも次は種明かしをしない。人の気持ちをうまく利用していますね。映画を何も考えずに見ているだけで、イリュージョンの世界にいざなわれている。素晴らしい映画だし、大好きです」。

 「マジックってわざと失敗したように見せたり、種明かしをしたりする。種明かしをすることがもう(次のマジックの)種なんです」とマジックの奥深さを語った新子は、観客に向けて「暴こうとしたり、色々な目線で見ようとしても結局だまされるんだったら、気持ちよくだまされるほうがいい」とメッセージを送った。

 「グランド・イリュージョン 見破られたトリック」は、ウッディ・ハレルソン、デイブ・フランコ、マーク・ラファロ、モーガン・フリーマン、マイケル・ケインら豪華キャストが続投するほか、リジー・キャプランがフォー・ホースメンの新メンバーに扮する。9月1日から全国公開。

最終更新:8月31日(水)8時0分

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