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♪さあめんそーりよ辺土名商店街 地元愛で歌作り 村PR

琉球新報 8月31日(水)5時0分配信

 【国頭】国頭村辺土名出身のミュージシャン、ヤンバラー宮城さん(35)は、自ら作詞作曲した“やんばるの歌”を歌い続けている。「やんばるの山と海に囲まれて 人のあったかさに囲まれて 平和で素敵なこの場所はどこにも負けない愛がある さあめんそーりよ辺土名商店街」。宮城さんの歌には、故郷を離れて初めて気付く、地元への思いが詰まっている。
 宮城さんは16年前、大宜味村の辺土名高校を卒業すると、生まれ育った国頭村を離れて福岡県に引っ越した。専門学校へ通うため、生まれて初めて1人暮らしを始めた。「この田舎が嫌で、とっても出たかった。早く都会に行きたい。若い時はそう思っていた」。宮城さんはあの頃を思い出し、少し目をしばたたいた。
 自ら望んで国頭村を離れたものの、すぐに寂しさが襲ってきた。人の多い博多に住んでみても、心の中は満たされなかった。むしろ、都会が苦手だということに気付いた。「実際に(都会に)住んでみると、早く国頭に帰りたくなった。専門学校を途中で辞めて帰ろうと思っていた」。ホームシックが続いた。その寂しさを紛らわしてくれたのが、歌だった。
 「辺土名商店街」「島風(しまかじ)」「泡盛週末」…。故郷を思い出し、作る歌は沖縄の歌ばかりになった。たまに届く母からの仕送りには、沖縄を感じられるものがたくさんあった。やんばるの泡盛「まるた」の一升瓶、ポーク、地元で採れた野菜。食材を包んでいる地元の新聞もくまなく読んだ。
 遠く離れても沖縄を近くに感じられた。それがうれしかった。「改めて沖縄が好きだと思った。友達、親、地元、書きたいことがたくさんあった。外に出て初めて気付いたことがあった」。沖縄の歌を作り続けた。
 大手音楽会社からスカウトされ、2007年にミニアルバムを発売、メジャーデビューを果たした。今年6月には、国頭村の観光大使第1号に任命された。
 国頭、東、大宜味村のやんばる3村が9月に国立公園に指定されることを受け、観光大使としてやんばる観光を盛り上げていく考えだ。宮城さんは「国頭村のことを聞かれたら、何でも答えられるようにしたい。これからやんばるの時代が来ると思う」と笑った。(阪口彩子)

琉球新報社

最終更新:8月31日(水)5時0分

琉球新報