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「保育士求ム」人材確保に知恵絞る

琉球新報 8月31日(水)9時46分配信

 保育士不足が深刻化する中、保育園や自治体が働きやすい環境を整えて離職を防ごうと対策を始めている。中城村の保育施設では保育士が出産後も安心して働けるよう、事業所内保育所を県内で初めて開所する。石垣市では保育士に渡航費などを補助し、市内外から人材を求めている。

中城の認可保育園 職員の子を預かります
県内初、幼稚園内に保育所設置

 【中城】幼稚園と保育園を運営する平安学園(平安勝子理事長)とへいあん福祉会(平安常治理事長)は9月1日から、両法人で勤務する幼稚園教諭や保育士らを対象とした事業所内保育所「ひらやす保育園」(中城村)の共同運営を開始する。保育士や幼稚園教諭対象の事業所内保育所の開設は県内で初めて。保育士不足と待機児童問題の改善につながる取り組みとして、関係者は注目している。
 ひらやす保育園は認可保育園として運営する。入園対象はひらやす保育園のほか、平安学園が運営する平安幼稚園とへいあん福祉会が運営するはるゆめ保育園(中城村)、ほるとのき保育園(浦添市)の4施設の保育士ら職員の0~2歳児。
 定員は18人で、職員の子ども10人と地域枠の8人の入園が決まっている。施設は平安幼稚園の敷地内にあり、はるゆめ保育園も隣接している。
 平安勝子理事長は「どんなにいい先生でも、子育てのために離職することがたびたびあって残念だった。子育てしながら仕事ができる環境をつくりたかった」と語る。
 子どもの入所が決まっている平安幼稚園の比嘉佳織さん(36)は「職業柄、職場と預け先の保育園の閉園時間や行事が重なることが多く、子育てと仕事の両立が難しいという懸念があった。子どもの成長をそばで見守れることはいい」と開所を喜んだ。
 中城村の担当者は「働きやすい環境をつくり、保育士を確保することができれば、待機児童の解消につながる」と村の子育て支援の充実に期待した。

石垣市 渡航費40万補助します
再就職費や家賃も支援

 【石垣】保育士不足の解消を図るため石垣市は10月から、有資格者を対象に島外からの渡航費や市内在住者の再就職準備費用などを補助する独自の保育士確保事業を始める。渡航費補助は県内初の取り組みとして約2年前から手掛けてきたが、今回は一括交付金を活用し、倍増の40~50万円を補助する。
 新たに市内在住者で過去6カ月以上、保育現場から離れている保育士を対象に、再就職の準備費30万円を支援するほか、子育て中の保育士に復帰を促すため、子どもの保育料を半額補助する。島外からの応募者には国庫活用で月6万円の家賃補助も実施する。補助は全て上限で2年以上の勤務が条件となる。
 市は2017年度内に待機児童解消を目指すが、慢性的に保育士が不足する中、幼稚園型認定子ども園の開園などで、さらに不足感が強まった。市によると待機児童解消には新たに70人の保育士を確保し、保育定員637人に拡大する必要があるという。
 沖縄本島や県外から保育士を誘致するため、渡航費として20~25万円を補助する事業は2014年度に開始。この3年間で保育士48人の確保につなげた。
 中山義隆市長は「待機児童解消へ全力で取り組みたい。保育士の応募をお願いしたい」と呼び掛けた。問い合わせは市児童家庭課(電話)0980(82)1704。





(2016年8月31日 琉球新報掲載)

琉球新報社

最終更新:8月31日(水)16時14分

琉球新報