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金融庁、積み立てNISAの創設を要望 17年度税制改正で

ロイター 8月31日(水)13時20分配信

[東京 31日 ロイター] - 金融庁は31日、2017年度税制改正要望で、少額投資非課税制度(NISA)に長期積み立て枠を創設することを盛り込んだと発表した。少額を長期にわたって積み立てて行う投資を促すとともに、開設したまま利用されていないNISA口座の活用を狙う。年末の税制改正大綱に向け、金融庁は与党や財務省と交渉する。

現行のNISAは年間投資上限120万円、非課税期間5年。新たに、投資上限60万円、非課税期間20年の枠を設け、利用者はいずれかを選択できるようにする。積み立てNISAは、バランス型ファンドや非毎月分配型ファンドなど長期の積み立て・分散投資に適した商品に投資することを前提にする。

NISAは2014年に開始。1000万口座を突破したが、口座を開設したきり株式等を全く購入していない口座が半数超に上る。また、NISAを積み立てで利用するケースも総口座数の1割程度にとどまっている。積み立てNISAの創設で、金融庁はこうした課題を克服したい考え。

金融庁は、金融機関のシステム対応にかかる時間を踏まえて、2019年から積み立てNISAを開始することを想定している。

一方、2023年までとなっている口座開設期限を撤廃し、制度を恒久化することも要望した。現行のNISAの利便性向上策も盛り込んだ。

現行のNISA口座は、非課税期間の5年が経過した時点で他のNISA口座へのロールオーバーが可能。移管時点で年間投資上限120万円を超えて含み益が生じている場合、超過分が一定程度なら新たなNISA口座にそのまま移管できるよう要望した。

反対に非課税期間の終了時点で含み損を抱えていた場合、資産を課税口座に移す際は、5年経過時点の時価ではなくNISA口座での株式取得時点の価格に課税することで、課税上のメリットを得られるよう求めた。

今回の税制改正要望では、昨年に続き、上場株式を相続する際の評価方法の見直しも盛り込まれた。現行制度では原則、時価で評価するが、遺産分割協議などで一定期間は株式の譲渡ができない現状を踏まえ、この間に株価が下落するリスクを考慮して時価の90%程度で評価するよう求めた。

また、相続時点から5カ月で半値以下に下落するなど、通常の想定を超えた大幅な株安に見舞われた場合の特例措置を設けるよう要望した。

*内容を追加しました。

(和田崇彦)

最終更新:8月31日(水)16時13分

ロイター