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韓国高官が電撃訪中 THAAD問題打開の糸口となるか

聯合ニュース 8月31日(水)14時51分配信

【ソウル聯合ニュース】米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の韓国配備をめぐり韓中関係がぎくしゃくする中、韓国外交部の林聖男(イム・ソンナム)第1次官が31日、中国を急きょ訪問する。

 同部は林次官が来月4~5日に中国・杭州で開催される20カ国・地域(G20)首脳会合に合わせた韓中首脳会談の開催を最終調整するため、来月1日まで北京を訪問すると明らかにした。林次官は劉振民外務次官と協議を行う予定だ。王毅外相と面会する可能性もある。

 林次官はチリ、アルゼンチン、コロンビア歴訪のため今月26日に出国したがチリでの日程が終わった後、急きょ帰国し中国に向け出発する。

 そのため、政府高官である林次官が電撃訪中しなければならないほどの事案が発生したのではないかという観測が出ている。

 林次官の訪中の目的はG20首脳会合を機に韓中首脳会談を開催するための調整だとする見方が大勢だ。

 朴槿恵(パク・クネ)大統領はG20首脳会合に出席する予定だが、習近平国家主席との韓中首脳会談が開催されるかどうかはまだ確定していない。

 尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官は今月28日に放送されたテレビ番組で、「通常、多国間会議があれば2国間接触の可能性は高い」と述べ、韓中首脳会談が開催される可能性を示唆した。

 韓中首脳会談をめぐっては、中国が反発しているTHAADの韓国配備問題が開催の足かせになっているとされるため、林次官は訪中期間にTHAAD問題についても集中的に議論するとみられる。

 THAADをめぐる両国間の溝を埋めるのは難しいが、林次官の訪中は韓中首脳会談が実現した場合、両首脳が立場に違いがあるものの「前向きなメッセージ」を発信する土台になる。

 王外相は今月24日、韓中日外相会談が開かれた東京で記者団に対し、あらためてTHAADの韓国配備に反対する姿勢を示しながらも「われわれは話し合いを通じ双方が妥当な解決策を導き出すことを期待している」と述べた。

 外交消息筋は林次官の訪中について「東京での韓中外相会談でTHAADをめぐる話し合いを行ったが、その延長線と考えればよい」と話した。

 このため、林次官の訪中は中国に配慮した特使の意味合いがあるとする見方も出ている。

 今回のG20首脳会合は中国のTHAAD問題をめぐる圧力と韓中関係における重大な分水嶺(れい)になる見通しだ。

 朴大統領と習主席がTHAAD問題について解決につながる前向きなメッセージを発表し、韓中関係の重要性を強調できれば両国の緊張は和らぐ。

 しかし、会談自体が行われなかったり、THAADをめぐる意見の隔たりが大きくなったりすれば韓中関係は長期間にわたり冷え込むとみられる。

最終更新:8月31日(水)15時3分

聯合ニュース